第302話 ページ18
リベラside
私はリニャーノに自分の考えを告げる。
放出力はもう十分だと。
あとは私の体の中の魔力をどう呼び覚ますかが問題だと。
それと同時に、これを解決すれば私の魔力は完全復活を遂げると。
聞き終えたリニャーノは、なるほどなぁ…と言って顔を歪ませた。
ユラス「問題は簡単になったが…解決するのが難しいな。回数を重ねる練習というより、理論の方向になる。ほとんど今夜中に解決せねばならぬと考えると...辛い夜になるな。」
私は、うんと頷いた。
今夜は頭を使う夜になる。
今夜中に解決し、明日の夜感覚を掴んでモノにする、という段階でなければ間に合わない。
結構厳しいな...
リベラ「難しいけど...ここで諦めるわけにはいかないわ。リニャーノ。とりあえず魔力を出す時にどんな感覚を使ってるかを思い出してくれない?そこからヒントを得るのが早そうだわ。リニャーノは風の魔力だけど、何かしらは得られるはずよ。」
私がそう言うと、リニャーノは「ああ。」と言ってぐっと拳に力を入れた。
今から実際に魔力を出して確かめてくれるのだろう。
最初に彼女の手のひらに出てくる炎が、私と同じ力を持つ炎。
リニャーノからいくつ学べるか...
頭脳の夜の、始まりだ。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
次の日
私は目をパンパンに腫れさせて目覚めた。
あれから私は泣きに泣きまくった。
もうこれ以上泣けないぐらいに
一生分と言っていいほど
泣いて、泣いた。
昨日の夜、リニャーノと必死に頭を捻らせた結果...
魔力の完全復活への
答えを得ることは
なかった。
リニャーノはとても悔しそうな顔をしていた。
もう城に帰らなければならない時間になり、お互いそれぞれもう少し考えてみて、もし思いついたらそれを今夜持ち寄り、実践するということになった。
そして、もしお互いに思いつかなかったら...
その時点で
アリオンに帰ること
私が生きたいように生きること
裏clockを潰すこと
この星を守ること
私が成し遂げるためにファナッカに来たすべての目的を
諦めることになった。
その事実をついに身近に感じた私は泣き崩れた。
リニャーノは、そんなことにはならないように必死に考えてくれると言った。
私ももちろんそのつもりだが
でも
やっぱり
簡単に出来ることではない。
8人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです!もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか?夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです! (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います! 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します!! 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…! (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております!私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:fruit | 作成日時:2018年7月1日 7時