愛を知らない王女が、愛を学ぶ物語【7】

第298話 ページ14

リベラside

その日の夜。

私は正式にclock総会に行けることが決まったこと、早朝出発であることをリニャーノに伝えた。

ユラス「...今日私のところにも連絡が来た。明後日clock総会が行われると。私はclockを脱退していて会場には入れぬから、明日の夜が、本番前にお前と会うのは最後になりそうだな。」

私はリニャーノの言葉に少し驚いた。

リベラ「リニャーノ...clock総会来ないの?」

そう聞くと彼女は、少し哀しい顔をした。

ユラス「行きたいのは山々なんだが,,,私はこれでも一刻の女王。昼間は仕事が入っていて行けそうにないんだ。もし何かしら口実を作って行けそうだったら飛んでいくが、あまり期待しない方がいいだろう。」

そっか...。

明後日は本当に、私一人だけの戦い。

誰の助けも借りられない。

1人で、必死に、もがいて戦わないと...。



ユラス「...おいリベラ。」

1人で俯いていると、リニャーノが突然声を発した。

リベラ「なに?」

私はリニャーノの顔を見つめた。

彼女は何かを思いついたような顔をしていた。

ユラス「明後日早朝出発ってことは、明日はあまり遅くまで練習出来ないということか?」

私はリニャーノから少し目を逸らして答えた。

リベラ「...そうなるわね。」


その瞬間...


グイッ


リベラ「うわっ!?」


突然リニャーノが地面にしゃがんでいた私の腕を引っ張り、私を立ち上がらせた。

ユラス「こんな話をしている場合ではないではないか。さっさと練習始めるぞ。」

リベラ「う...うん。」

いつもよりキツめの口調で言われた私は、ツカツカと歩いていくリニャーノの背中を追いかけた。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
2時間後。


リベラ「っ...!!!」

ドンッ

私は地面を拳で殴った。

そんな私の元へ、リニャーノが近づく。


ユラス「リベラ。そんなに焦るな。まだ時間はある。もう一度やってみないか。」

リベラ「今まで何回も何回も何回も何回ももう一度やってみようって、まだ時間はあるって、そう思ってきた結果がこの有様よ!!なんでこんなに出来ないのよ...なんでっ...」


最初に翼とバリアの確認をした。

これらは特に異常なく、すぐに攻撃の練習に取り掛かった。



2時間ぶっ通しで練習しているのに

集中力は切らしていないのに

何回も何回も何回も何回もやったのに

うまくいかない...!!



私は地面に突っ伏して、大声をあげて泣いた。

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