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『ねえ、廉。』
｢ん、どした？｣
『ほんとに終わっちゃうの？』
これは全部わたしのわがままだ。
どうにかして廉と離れなくてもいい方法を見つけたくて必死で。
｢そういう約束やろ？｣
『……そうだよね。』
廉の意思は固い。
そんなことずっと前から分かっていたし、今の状態があるのも デビューまででいいから、という妥協案を飲んでくれたからなのに。
｢俺は今を楽しみたいよ。｣
『…え？』
｢俺らが付き合ってるのは紛れもない事実やろ？好き同士なのもホントや。 なら、思う存分今を楽しもうや？｣
わたしはいつだって、終わってしまう日のことばかりを考えていた。
今を楽しむ余裕なんてなくて、常に不安と隣り合わせだったんだ。
でも、廉の言葉を聞いて少しだけ変わったというか
せっかく今一緒にいるのだから、
その｢現在｣を楽しまなきゃ、いつか絶対後悔するような気がした。
廉と付き合っていた事実が消えないにしたって、わたしの中に楽しかった思い出がなければ意味が無いんだ、と。
『うん、そうだよね。わたしバカだったな…』
｢Aは必死なだけやろ。俺もそうよ？｣
『廉も…必死なの？』
｢おん。二兎を追う者は一兎をも得ず ってことわざ知ってるやろ？ 欲しいものを2つ同時に手に入れようなんて出来るわけないのに、どうにかしてどっちも手に入れられたらって毎日考えとる。｣
廉が見せてくれた心の中。
わたしが包み込んであげられたらいいのだけど。
｢でもそれが無理なことも分かってて、だからこそ後から後悔だけはしたくないな、って。｣
『廉は大人だね。わたしのが誕生日早いのに』
｢Aよりは社会経験積んでるしな(笑)｣
わたしはまだまだガキんちょだ。
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なな - 本当に切なくて、でも、どこか幸せで温かくて、涙がとまりませんでした。だいすきです！ (2018年10月2日 4時) (
レス) id: d317cbb504 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - お互いに好きなのに別れるとゆう選択、切ないですよね…二人にとって幸せな瞬間があったってゆう事実がその後の人生にいい影響を与えていたらいいなと願ってます!! (2018年10月1日 9時) (携帯から) (レス) id: 075c6f1d28 (このIDを非表示/違反報告)
Yuka(プロフ) - 涙止まらないくらい切ない。。でも、好きな作品でした！出会えて幸せでした！また続編も楽しみにしています！ (2018年9月16日 21時) (レス) id: e3f933bc47 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - まりさん» コメントありがとうございます！今書き上げている作品が終わり次第続編を始められたらなと思っていますので楽しみにしていていただけると嬉しいです！ (2018年8月8日 23時) (レス) id: 76e7965f2e (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 卍さん» ありがとうございます！またこちらでお会いできたら嬉しいです！ (2018年8月8日 23時) (レス) id: 76e7965f2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るる
| 作成日時：2018年7月16日 20時
