D.gray-manー2人で歩く道 (ページ4)

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マヌケ面ページ4

神「………マヌケ面」

『…へ？？』

任務から教団に戻る途中、いきなり彼が口を開いた。

『……まぬけ…づら…』

神「言ったまんまの意味だ」

私の顔が？と、自分の顔面をぺたぺた触りながら疑問を浮かべるAに、彼はため息を徐ろについた。

神「…終始マヌケ面だったぜ、お前」

『…む～嬉しくない。そんな顔してるつもりないですう』

神「そうか、つまりは無意識にマヌケになってるってことだろ、マヌケ」

『2回言った！！…どうしてそういうこと言うの神田くん！流石に私落ち込むよ～？』

頬を膨らませて怒ったかと思えば、すぐにシュンと悲しそうな表情になった。

それを見て、彼の顔は「げっ」とまずい表情に変わる。

神「……悪い意味じゃ、ねえよたぶん」

『へ？？』

神「…つい最近まで、色恋沙汰に悩みっぱなしの表情ばっかしやがっていたからな、お前」

『…！！』

その言葉に、Aの目が大きく見開かれた。

ーー彼の言っている意味がやっとわかったようだ。

『…ふふっ、そういうことかあ！なんだあ～』

そして幸せそうに、彼女は笑顔で彼の方を向いた。

神「…見ていて腹立つ面だけどな」

『え！？なんだって～！？』

知らね、と顔を背けてしまう彼の表情は、どこか嬉しさがこみ上げているようで。

神(……長い間心配かけやがって)

(………恨むべきはモヤシだな)

チッ、とまたいつもの舌打ちをこぼす。

『！？なんで舌打ちしたの！？』

神「うるせぇ。…とっとと戻るぞ」

も～はっきり言ってよ～！と少々お怒り気味のAに見向きもせず、彼はスタスタと歩いていってしまった。

ーーーきっとこれは彼なりの祝福、なのだろうか。