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Aと阿部ちゃん、佐久間が帰国したと連絡が入った。ただAを1人にさせれないから、と阿部ちゃんの家に一緒に居るとも。

Aの昔からの友人が亡くなった。いや、元メンバーか。本来であれば共にデビューしていたであろう人の訃報にAの取り乱しぶりは凄まじく、1人で海外へ行ける状態ではなかった。英語の出来る阿部ちゃんと予定が空いていた佐久間の2人が付き添いで葬儀に参列した。

スマホの通知を見ると加入メンバー3人とAを除いた6人だけのグループラインが久しぶりに動いていた。まだAとぎこちない関係の時に稼働していたラインに佐久間が韓国での詳細な出来事とAの様子を伝えてくれる。もちろんリアルタイムで10人のグループラインに状況を報告してくれたけれど、後輩たちには言えない2人の心情も込みの報告に心が重くなる。

「夜に着いたじゃん。で、ホテルに3人で泊まったけど誰も寝れなかった。目を離したらAがどっか行っちゃうんじゃないかって思ってさ…。怖くてずっとA見てたよ。葬儀終わってからスルギちゃんが一緒に居てくれて、それで大分と落ち着いたんだけど。もうね、、俺も阿部ちゃんも前日の事が怖すぎて。Aとも話して馬鹿な事はしないって言質取ったけどさ。怖いのよ。Aを信じれないとかじゃなくて、なんて言ったらいいか分かんないけど。それで結局阿部ちゃんと交代で寝てAを見てた。寝顔可愛いのよー!!!阿部ちゃんの家に泊まるのも俺らが言い出した。俺らがAを視界に入れてないと怖いって思っちゃって。阿部ちゃんもしんどいだろうから明日は誰か別の奴が面倒見て欲しいな」

後を追いそうなAを異国の地で必死に引き留めてくれた2人には頭が下がる。グループラインを読んだ翔太が2人への労わりの言葉と共に明日は自分が面倒を見ると言うので「俺も」と返す。

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作者名:はながたり | 作成日時:2022年12月13日 23時

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