人の不幸は蜜の味 ページ10
『そこまでして、どうして審神者を嫌う……？』
乱れた髪の隙間から、佐々木を睨み付ける。
涼「俺な、お前みたいなヘラヘラした奴が大嫌いなんだよ。だからお前みたいな奴の幸せをぶっ壊すことにしたんだよ」
『人の不幸は蜜の味ってか……』
人の幸せを憎む人間は数え切れないほどいる。しかしここまでするとは、ただの八つ当たりとしかとらえられない。
涼「それに、ヘラヘラした奴の絶望に満ち溢れた顔を見るのが、俺はだぁいすきなんだよ」
『だから、政府の役人や審神者になりすまして、審神者たちを誘拐した……』
涼「だから誘拐じゃねえって。連れてきただけだっつーの。こうでもしなきゃ安易に近づけないだろ？ それに俺は、政府の手伝いをしただけだ」
ふふんと鼻高々に笑う佐々木。
佐々木の動作一つ一つがいちいち腹立たしい。
『手伝い……？』
涼「あぁ。今の時代、千を超える審神者全員に政府は手が回っていない。だから俺は考えたんだ。審神者を減らす手伝いをしてやろうって」
自分は誰かの為に良いことをしていますとでも言っているかのようだった。
こんなことが良いことならば、世界は偽善者の集まりでしかないだろう。
涼「だが、霊力が多く質の高い審神者を減らせば色々と面倒だ。だったら、政府に見捨てられていると言っても過言ではない、霊力は少なく、質の悪い審神者だけを減らしてしまえば良い」
『それなら、政府も困らないし、自分は審神者の絶望した顔が見られるってか……』
涼「お前は頭が冴えるんだな。まさにその通りだ。霊力の多い審神者などを減らさないのは、俺の小さな配慮だ」
なにが配慮だ……そんなの、人間をストレス発散の道具として見てるのと同じじゃん……
『霊力を奪い取って、どうするつもり……？』
涼「呪術にでも使って、必要とされていない審神者たちを情緒不安定にさせるのも楽しそうだな。あ、時間遡行軍を増やすのもありだな」
ニタニタと笑う佐々木からは、狂気しか感じられない。
『最っ低……』
小声で呟けば、今度は左頬に佐々木の拳が飛んできた。
『がっ……』
口を切り、吐血する。
涼「最低？ 必要とされない人間が居なくなるのは当然だろ？」
蔑んだ目で私の耳に口を近づけこう言った。
涼「俺はお前の過去を知っている。お前が必要とされなくなるのも時間の問題だな」
必要とされなくなる、かぁ……
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まじゅっちゃん(プロフ) - ふじもんさん» ギャーギャーピーピーうるせぇなってことですよ！面白いなって思って使ってみました！（笑） (2018年11月18日 17時) (
レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
ふじもん(プロフ) - 待ってギャーピーって何笑ギャーギャーは分かるけどギャーピーって笑 (2018年11月17日 21時) (レス) id: 72a2d2ef64 (このIDを非表示/違反報告)
まじゅっちゃん - 豆王さん» 続編作りましたよ!是非ご覧ください! (2018年8月11日 22時) (レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
豆王 - うおっ！続編ですな！お待ちしておりますぞ！ (2018年8月11日 17時) (レス) id: 2f9ad457d5 (このIDを非表示/違反報告)
まじゅっちゃん - 薄桜鬼☆ハルハルさん» コメントありがとうございます!良い作品と褒めていただき光栄です！今後も心に響く作品になるようにより一層頑張ります! (2018年8月7日 17時) (レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まじゅっちゃん x他1人 | 作成日時：2018年4月21日 0時
