彼氏の背中に引っ掻き傷を見つけてしまった【炎柱】

弍 ページ3

. 煉獄 視点





任務から帰り 、切り刻まれた隊服から着替えをしていると

恋仲であるAが部屋に来た



彼女は少し目を見開くと 、すっと真顔になりため息をついた





｢ むっ ！どうしたA ！ ｣


『 ... 私に何か言う事はありませんか ？ 』





最近は任務が重なり中々会えなかったから

きっと寂しい思いをさせてしまったのだろう

言う事 、とは愛している等の言葉か



言おうと思うと顔に熱が集まる





( ぅぐ ... 恋人として不甲斐なし ...

穴があったら入りたい ... )





｢ よ 、よもや 、恥ずかしくて口には出来ない ！

すまない ！ ｣


『 え 、 』





素直に謝ると 、彼女は再び口を閉じて

じっと俺を見つめた



情けない 、だが君が可愛すぎるんだ

と 、彼女は口を開く





『 ... 誰に付けられたのですか ？ 』


｢ 付けられた 、？

あぁ 、鬼を狩った後女性を送り届けた際にだな ！ ｣




この白いシャツに付いた血

鬼から救った女性が手を切ってしまっていて付いたものだ





『 分かりました 。

煉獄さん 、 』





俺の瞳を見つめてふわりと微笑んだ

思わずドキリと心臓が高鳴る





『 暫く頭を冷やしますので話しかけないで下さいね 』





そんな柔らかく美しい表情とは反対に告げられた言葉





( ょ 、も ... )





よもや ！？！？ 何故だ ！！！！！

頭を冷やすと言ったか ？

何処に冷やさなければならない要素があった





そんな事を考えている内に 、彼女は既に部屋を後にしていた

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