純情ブルーローズ2【佐野玲於】

胸騒ぎ ページ30

Aside








「「 いただきます！」」





玲於「 ん、うま」


A「 …しあわせ 」






気まづくなっても

結局すぐに元通りになってて


相変わらず、玲於くんと
ここでおじちゃんのおすすめを食べる日々








玲於「 あ、そういえば昨日から撮影始まったんだけどさ、」


A「 …ドラマの？」


玲於「 そうそう 」








一週間くらい前だったかな




俺まじでミカちゃんと共演することになったよって
玲於くんが教えてくれて

ほんとにほんとらしくて、びっくり








玲於「 ケータリング美味かったんだけど、俺やっぱこの味の方が好きだなあって 」


A「 それおじちゃんがいるときに言ってあげればいいのに。絶対喜ぶよ。」


玲於「 おじちゃんにも言うよ、いつかね。」






いつかって。笑

今、おじちゃん呼んで言えばいいのに





A「 …あ、ミカちゃん元気？」


玲於「 うん、相変わらずちょーかわいい。」


A「 …かわいいよね、ミカちゃん 」






…かわいいけど

玲於くんがそう言うの、なんか嫌だな






玲於「 まあ、Aちゃんの… 」


A「 ん？」


玲於「 や、なんでもない。」







……ほんとに

自意識過剰とかじゃなくて








今までに何回もあった、こんな会話




だけど、最後には

Aちゃんの方がかわいいけどねって







それで


ねえ、好きだよ、付き合ってって







……なんで？


なんで今日に限って…






そう思って、はって気づいた








バレンタインの後から

一度も、玲於くんから好きって言われてない





もしかして、もう…








玲於「 なんかねー、人気あるのもわかる感じだった。」







優しい笑顔で玲於くんが放ったそんな一言




すごく

すごく嫌な胸騒ぎがした









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