純情ブルーローズ2【佐野玲於】

ありがとうチョコ ページ18

玲於side









玲於「 Aちゃん、好きだよ、付き合って。」


A「 もう、それ何回言うの？ 」


玲於「 んー、Aちゃんが俺の彼女になってくれるまで。」







そう言うと顔赤くして、目線逸らして

前は、なんかもっと、辛そうに笑ってたのに


…良い傾向じゃない？割と






A「 …恥ずかしいからやめてよ。」


玲於「 いや、本気だから。」


A「 …ごめんなさい、付き合えないです。」


玲於「 は〜まだまだ先は長そうだなあ。」







もう35回目だよ？


無意識に好きって言ってる可能性もあるから
もっと多いかもだし




世の中にさー、
こんな懲りずに告白してるやつ、他にいんのかな

俺このままだとギネスとれそうな勢い







玲於「 あ、そういえばもうすぐバレンタインじゃん。」


A「 まだ先じゃん。」


玲於「 チョコあげんの？哲さんに。」


A「 …あげるよ、義理チョコ、だけど。」









どうせまだ本命なんでしょ






そう思うけど言わないのは、


Aちゃんを傷つけたくないからか

もしくは自分が傷つきたくないからか









玲於「 俺にもちょうだい 」


A「 義理チョコね。」


玲於「 え、嫌だ。」


A「 …じゃあ、友チョコ。」


玲於「 …それも嫌だ。」


A「 …わかった、ありがとうチョコにする。」


玲於「 ふはっなにそれ初めて聞いたわ 」







ありがとうチョコって

普通、感謝チョコ とかじゃないの？




嬉しいけどさ、ほんっと面白い

なにかと笑わせてくる







A「 玲於くん、いつもありがとうって気持ちを込めて作るからいいでしょ。」







ちょっと口を尖らせながら
そう言ったAちゃん





それ見て
さっきまで笑い止まんなかったのに

一気に身体中が熱くなって両手で顔を隠す





…だってやばくない？




好きな子が、

自分にありがとうって気持ち込めて作ってくれた
手作りチョコだよ






あー、無理

考えるだけで無理




早く来ねえかな、バレンタイン









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