仲ヨーク ページ33
「あ、勘違いするなよ？
俺はあくまで、君と協力関係を結びたいだけ。
其処の少年とも、俺は仲ヨークしたい。
そう、仲ヨークね。」
「何が仲ヨーク、ですか。
貴方は敵。私達は一般人。
敵と協力関係を結ぶ気など、微塵も有りません。」
言葉を突き返せば、ノアは口を尖らせた。
「えーー、別に良くね？
俺、君と話したかったって言ったろ？
確かに最初は“抹消”しようかな、とか思ったけど・・・・・・」
「抹消・・・・！？」
小さく叫ぶと、青年は「しまった」と、言葉とは対照的に笑みを浮かべた。
「んーー、最初はな？最初は、だぜ？
＿＿＿＿＿＿君と会って話す内に、分かったからだよ。
爆豪優己。
君は＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
世界が憎いんだろう？」
“憎い”
其の言葉に、動悸が速くなる。
憎くは無い。
憎くは無い“筈”。
確かに私は、此の世界が、個性が憎たらしいと思う時期は有った。
でも、其れは持っていない私の醜い妬み。
人々にとって当たり前の事を、何故私が妬むのだろうと、私は自分が嫌になった。
結局其れは、持っていない者の妬みに過ぎないのだ。
“持っていない私が悪い”
だから、
「・・・・・・・憎くなんて、無いです。」
沢山の間を用いて、やっと喉から声を出した。
ノアはつまらなそうに「ふーーん」とだけ返した。
其処から流れる沈黙。
次に言葉を発したのは、ずっと黙っていた、少年だった。
「＿＿＿＿＿＿＿俺」
少年に目を向ければ、少年は俯いて話し出した。
「・・・・・・・俺、“無個性”なんだよね。」
「！」
「だから、皆、皆。俺を馬鹿にする。
母さんも、父さんも、心配してくれたり、色々調べてくれたりした。
でも、俺はどう足掻いたって無個性で・・・・・・・・だから俺は、皆や個性が憎かった。
憎くて、憎くて・・・・・・」
少年は、ギュッと拳を握り締め、言った。
「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿俺は、こんな世界が憎いよ。」
少年が、やけに大人びている理由が、やっと分かった。
否、
“分かってしまった”
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ベル(プロフ) - めっちゃ続きが気になります (2019年8月7日 13時) (
レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮桜(プロフ) - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！！応援してます！！ (2019年7月22日 7時) (レス) id: 910bb70429 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみー - 続きが,,,気になる！ 更新待ってます! (2019年5月22日 17時) (レス) id: cdcb3e59b3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 本編更新停止似ならなければいいんじゃないですかね？ (2019年5月2日 8時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - 凄くいいと思いますがこちらの作品がまったく進まなくなるのかと少し心配です。 (2019年5月1日 17時) (レス) id: 67d1cef2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年3月24日 13時
