我が方舟にようこそ。【5】 ページ31
「・・・・・よく分からない。
けど。此処に居るって事は、うん、出遅れたね、俺。」
「堂々と言わないで下さい。」
「ドーーーン！」と後ろに効果音が見えましたけど、無視しておきましょう。
そして真顔で言わないで下さい。
「ハァ・・・・・兎に角。君は此処に居るべきじゃないです。
あの、すみません。さっきのワープでこの子も外に・・・・・・」
少年に目が向いていて忘れていたが、そうだ。そういえば、彼が居たではないか。
完全に空気と化していた青年は、少し不貞腐れた目をしていた。
「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿無理。」
「や、何でですか。」
凄い間を空けて答えましたけど、出て来た言葉が二文字？
それも「無理」ですと？
いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや。
「え、一旦殴って良いですか。」
「最早“？”も付けないんだね、君。」
青年の口から乾いた笑みが溢れた。
付けませんよ、そんなの。
「ははは。・・・・・・・で、目的は私の筈です。どうしてこの子を巻き込むのですか。」
私に兄さん程の眼力が無いならば、今すぐにでも其れが欲しいです。
カモン、眼力。
「其の少年クンは、“意図的”に俺が残したんだよ。君と同じでね。」
「は・・・・？」
「ギュッ」と、また裾が引っ張られる。
けれど引っ張る力は、さっきよりも強い。
＿＿＿＿＿＿＿＿矢張りこの子は、よく頭が回るようだ。
彼の危ない雰囲気を感じ取っているらしい。
私は少年を守る様に、半歩前に出る。
其の様子を見た青年は、顔に薄く孤を描いた。
「身構えないでくれよ。
そうだな、古い友人だと思ってくれれば良い！あ、でも二人共若いからな・・・・・そういうのは縁遠いか。
じゃあ気楽に“兄”とでも思って＿＿＿＿＿」
「巫山戯ないで下さい。」
最後迄待たず、言葉を挟む。
古い友人？
兄？
「何が目的なんですか。
それと、いい加減、名前位教えて下さっても宜しいのでは無いですか？」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿沈黙。
互いに無言の圧力を乗せた視線を送り合う。
口を開かず、只只見つめ合う。
けれど、
「ハハッ・・・・！」
小さく笑ったのがキッカケで、どんどん笑いが溢れ出していく。
最終的には、腹を抱えて笑い出した。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿取り敢えず、凄くムカつきます。
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ベル(プロフ) - めっちゃ続きが気になります (2019年8月7日 13時) (
レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮桜(プロフ) - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！！応援してます！！ (2019年7月22日 7時) (レス) id: 910bb70429 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみー - 続きが,,,気になる！ 更新待ってます! (2019年5月22日 17時) (レス) id: cdcb3e59b3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 本編更新停止似ならなければいいんじゃないですかね？ (2019年5月2日 8時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - 凄くいいと思いますがこちらの作品がまったく進まなくなるのかと少し心配です。 (2019年5月1日 17時) (レス) id: 67d1cef2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年3月24日 13時
