我が方舟にようこそ。【4】 ページ30
「チラリ」と子供の方を見ると、「何だコイツ」という顔をしていた。
って、え？
思わずツッコんだ私を、一体誰が責めると言うのでしょうか。
「初対面の人に『何だコイツ』っていう顔します？普通。」
「人に名前を聞く前に、先ずは自分の名前言うよね、“普通”。」
「ピシャーン」と効果音が付きそうな程、私と子供の間の空気は冷めた。
気を取り直す心算で、「ンン゛ッ」と喉を鳴らし、平静を装いながら名乗った。
「爆豪優己です。
さっき、あの青年が言っていたと思うのですが。聞いて無かった様ですね。」
若干の皮肉を込めて言ったが、子供は見事スルーをかました。
「・・・・・・」
「・・・・・君の名前は？私、名乗りましたよね。」
何故か黙りこくってしまった子供に対し、私は少し焦りながら聞いた。
暫くして、子供は口を開いたが、其れは決して自己紹介では無かった。
「名乗ったら教えるとか言ってないし、何で見ず知らずの人に名乗らなきゃいけないの。
逆に何で素直に名乗ったの、お姉さん。」
「其の口、どうやったら塞げるんでしょう。」
結構真面目に考えました。
何なんですか、此の子供は？
青筋が浮かび上がりそうでしたよ。
いやいや。兄さんみたいです。
やめなさい、爆豪優己。落ち着きなさい、爆豪優己。
深呼吸です。
スゥ、ハァ、スゥ、ハァ、スゥ・・・・・
「一人で百面相して楽しいの？」
「“黙る”事を知らないみたいですね、其の口は。」
大人気ないとは、思います。
あぁ、涙が出て来そうです・・・・・
おおっと、いけませんね。
年上で在る私が泣いてしまったら、この子も困惑してしまいます。
きっと、困惑と混乱で口が悪くなってしまっているんですよね。
だから大丈夫ですよ。
年相応の言葉を使っても良いんですからね。
「お姉さん、俺、良い精神科知ってるよ。」
「成る程、君の通いつけですね。」
言葉のキャッチボールが出来ないです。
どうしましょう？これじゃあ、ドッチボールじゃないですか。
ボールが痛いです。
青痣が出来る位に痛いです。
加減を知らないのでしょうか。
「って、違いますよ！もう名前は置いておくとして、君！何で此処に居るんですか！？
さっきのワープに入らなかったんですか！？」
もしや、出遅れ？
いや、そんな訳無い。と、笑い飛ばせればどれだけ良かったか・・・・・。
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ベル(プロフ) - めっちゃ続きが気になります (2019年8月7日 13時) (
レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮桜(プロフ) - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！！応援してます！！ (2019年7月22日 7時) (レス) id: 910bb70429 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみー - 続きが,,,気になる！ 更新待ってます! (2019年5月22日 17時) (レス) id: cdcb3e59b3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 本編更新停止似ならなければいいんじゃないですかね？ (2019年5月2日 8時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - 凄くいいと思いますがこちらの作品がまったく進まなくなるのかと少し心配です。 (2019年5月1日 17時) (レス) id: 67d1cef2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年3月24日 13時
