要らぬモノ、在らぬモノ 4 ページ14
私がそう話せば、オールマイトは焦った様に叫び始めた。
「や！だがな！矢張り、教え子の妹さんは教え子同然だろう！？其れにＮｏ,1ヒーローだとふんぞり返るのでは無く、初心を忘れず、且つ人々の平和を守るのが基本であり、そもそも綺麗事がヒーローの仕事で！や！別に綺麗事って訳じゃ無くてだな！なんというか！その！」
沢山の文字を使い、凄い気迫で、凄い声で、オールマイトは言葉を見事に整列させた。
まあ、それっぽい(言い)訳は受け取りましたが＿＿＿＿＿＿
「どうして、其処迄必死になるんですか。」
私は自嘲気味に発した。
誘拐を未然に防ぐのは難しいが、救出はヒーローと警察の協力により、難航はしない。
誘拐を予告する事が有り得ない為、未来予知等の個性を所持して居無ければ、防ぐ事は不可能。
だから誘拐を予告した(？)今回のケースは珍しく、世間からも注目されている。
『無個性の人間を誘拐してどうするのか』と。
＿＿＿＿＿だが、此れは身代金や快楽を求めるだけの誘拐事件では無い。
其れは、朝のニュースで理解している心算で、
オールマイトも理解はしている筈だ。
だから“Ｎｏ,1ヒーローである私が護る”というのか？
否。
オールマイトの目は、それだけの理由では無い気がするのだ。
根拠は無い。
只、『哀れみ』が込められている様な気がした。
「敵の狙いもまだ分からない。それなのに、“無個性”である君を、たった数人で警護するというのは心配なんだ。」
心配。
“同情”とも取れる言葉に、少しの苛立ちを感じた私は、其れを隠す様に小さく反論した。
「体術を少し程嗜んでいます。いざとなったらば、自分の身は自分で護ります。」
「だが若し相手が並の敵で無かったら？
君が傷付くだけだ。」
「政府の人が駆け付けてくれます。」
「間に合わない場合も有るだろう。
その間、君は敵と相対する事になるんだぞ。」
「・・・・・切り抜け、られます。」
何故此処までしつこいのだろう。
大丈夫だ。
オールマイトの救けは要らない。
不安だなんだ言ったが、私一人の為にオールマイトが護衛に付くのは矢張り世間的にも不味いというものだ。
其れに此の言葉も、私を心配しての事だ。
苛立つ事では無い。
＿＿＿＿＿＿＿けど
「世の中、そんなに甘くはない。
“雄英生”ならばともかく、君は＿＿＿＿＿＿」
私は下唇を、思い切り噛んだ。
嗚呼。
「＿＿＿＿＿煩い＿＿」
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ベル(プロフ) - めっちゃ続きが気になります (2019年8月7日 13時) (
レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮桜(プロフ) - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！！応援してます！！ (2019年7月22日 7時) (レス) id: 910bb70429 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみー - 続きが,,,気になる！ 更新待ってます! (2019年5月22日 17時) (レス) id: cdcb3e59b3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 本編更新停止似ならなければいいんじゃないですかね？ (2019年5月2日 8時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - 凄くいいと思いますがこちらの作品がまったく進まなくなるのかと少し心配です。 (2019年5月1日 17時) (レス) id: 67d1cef2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年3月24日 13時
