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蜃気楼*27 ページ27

*




顔を赤くしている俺を知ってか知らずかぽんぽんと頭をなでる太輔の手が心地よかった。

次の瞬間、するりと腕がほどかれて、ひんやりとした海風を体に感じた。




「ひろ、ちょっとだけ海入らない?」




立ち上がって俺の方を振り向く太輔、その横顔はすごく綺麗で……

同時に、ぞわ、と少しの恐怖心が生まれる。



「やめよう、海難事故とか、わかんねーだろ」

「もー、そんな深くまで行かないって!ちょっと足浸すだけ。ね?」




夏には2人でよくサーフィンに行くから、車のトランクにタオルが入っているのもわかっていた。



「…その前にタオル」

「ふふ、そーだね」





タオルをとって戻ってきてから、サンダルを脱いでいる俺の横で、太輔はズボンの裾をくるくるとまくっている。




「濡れるの気になんなそー、俺もハーフパンツで来ればよかった」

「海入る予定じゃなかったしな、」



俺は太輔に急かされるまま、タンスの一番上に入ってた服を着てきただけだけど。






ちゃぷ、と海に足を浸すと、その冷たさにぶる、と身震いした。



「結構つめてー」

「気持ちいいじゃん」




ぎゅ、と太輔に手を握られて、そのままふたりでなんとなく浅いところを歩いた。

たまに砂に足を取られる太輔を、ちょっとどんくさいななんて思いながらも、そんなところもかわいくて愛おしくて、
今日何度目かで胸が熱くなった。





「なぁに〜?そんなじっと見つめて」

「…ん、好きだなって」

「っ、なにそれ、ずるいんだけど、」




そっと一歩歩み寄って、下からすくい上げるようにキスをした。
唇を離そうとするとぐっと抱き寄せられて、少しバランスを崩す。




「っ、!ばか、あぶねーって」

「俺が支えてるから平気」





そう言ってもう一度唇が寄せられて、ちゅう、と吸いつかれた。
ひやりとする足元と対照的に熱い唇の温度が余計に強く感じられた。





*

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しょこら(プロフ) - Hina.Tamaさん» Hina.Tama様、お読みいただきありがとうございました!!そう言っていただけて嬉しいです。。゚(゚´ω`゚)゚。 (2018年7月27日 0時) (レス) id: ef72d80421 (このIDを非表示/違反報告)
Hina.Tama(プロフ) - しょこらさん初めまして。本編完結おめでとうございます!ハラハラドキドキな展開に毎日更新を楽しみにしていました。素敵なお話本当にありがとうございました!! (2018年7月27日 0時) (レス) id: ca7c7000b2 (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - 日美さん» 日美様、ありがとうございます!そのように言っていただけて本当に嬉しいです。゚(゚´ω`゚)゚。 (2018年7月27日 0時) (レス) id: ef72d80421 (このIDを非表示/違反報告)
日美(プロフ) - 初コメ失礼します。更新お疲れさまでした。初めて更新されたときから毎回更新がとても楽しみな作品でした。とても大好きなお話です!また次のお話も楽しみにしています……!! (2018年7月26日 23時) (レス) id: 86fe79ef6e (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - askiiii...xxxさん» ありがとうございます!更新頑張りますのでよろしくお願いします!⊂*`∀´⊃ (2018年7月18日 10時) (レス) id: ef72d80421 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しょこら | 作成日時:2018年7月13日 12時

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