紫の一匹狼 (ページ27)

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Call Juri ページ27

side：田中

『まじみんなありがとな笑』

照れくさいこというなよーってうるさくなる5人と
もう何度目か分からない乾杯。

樹にはサプライズバレるだろうからみんなで
飲みに行こうぜ！

っていう慎太郎の誘いをきっかけに集まったわけだけど、
いつもみたいな時間が逆にいちばんいいんだよなって改めて思う。

松「樹ー俺ほんとお前と会えてよかったわ…」

髙「うわ、こいつ泣き出したんだけど笑」

京「北斗、お前酔いすぎだって、ふふっ、」

なんて具合にみんなが酔いだしてきてそろそろ
帰るか、って店を出る。

森「やーでも、あれだよなやっぱり」

『ん？』

森「7人じゃないと寂しいっていうかさ、」

ジ「んー……でもたまにはいいんじゃない？」

　「男6人で飲むってのも」

『まー、あいつ飲みの場そんな得意じゃないし
　こういう時まで気遣うからな』

松「んでもきょーくらいはいっしょに過ごしたかったよね〜」

泊まりがけの撮影でこっちには来れそうにないと
いうAは今日はいなくて。

朝にただおめでとうとだけメッセージが届いていた。

それだけでも嬉しいし、多分Aも気にしながら
仕事してるんだろうなって思ったらほんとに十分なんだけど。

それでもみんながいるとやっぱり足りない気がするし、
Aのいなくなった世界線で生きてる気分になってくる。

京「樹、電話しときなよ」

『ん、大丈夫ちゃんとかける』

松「でもさ、電話かけたらAに行きたかったって
　気持ち生ませない？」

髙「まあそこは樹がちゃんとするだろ、な？」

『ん、多分あいつかけたら迷惑だろうとかまた変なこと考えて
　こっちからかけんの待ってるわ笑』