【wrwrd】ここの料理は超不味い【男主】

▽ 甘党 ページ15

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「いや、まあ城下町がそれで騒いでいたのでな。総統として知っておこう、とな。」


とか言いながら、キラキラとした期待の眼差しでこちらを見つめてくる総統閣下。この人、甘党だ。間違いない。

先程の威厳など何処かへ吹っ飛び、まるで五歳児のようだ。


「え……じゃあグルッペンが『このままだと俺が死ぬ。』って言うとったのって……？」

「そらお前、至極の甘味がある、それも作る奴が今この国に居る、となったら我慢仕切れんくて死ぬ。」


じゃあ間接的に俺総統閣下殺そうとしてた訳ですやん……。

というかかなりの甘党じゃないか。なのに体つきは良いのがこれまた羨ましい。

というか俺なら総統閣下暗殺出来るじゃねぇか。甘味作らなきゃいいだけ。

まあそんなこと言ったら殺されそうだけどな。


「……まあそれでだ、A。ぱうんどけーきとやらを作ってほしい。」

「パウンドケーキ……をですか？」

「パウンドケーキをだ。」


だがしかし、こんな民衆、それも入国したばかりの奴がこの国のトップにケーキを作るなんて。

お願いされたとしてもおこがましくて出来ないわ。それにお店の契約とかもあるし。

しかし、総統命令と似ついたもの。断るのも駄目だ。

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