第337話 ページ9
「あっホントだー！」
女子達の視線が、水無月に注がれる。彼女はキッチンの方で、冷蔵庫に顔を突っ込み 中を覗いていた
『？』
この状況を全く理解してない水無月は、キョトンとした顔で振り返っている
「水無月お疲れ〜！まだ自主トレしてたの？」
『あー･･･まあ･･･私の、ではないけど』
「「「？」」」
「あ！そーだ！！」
芦戸がパンッと手を叩く
「ねー！水無月！」
『なに』
「水無月は好きな人とか いないの！？」
『いないな』
「ニベもない！！」
至極冷静で酷く端的な返事を返された芦戸は、彼女の どこか冷ややかな目に脅える。そんな芦戸に続いて葉隠が手を挙げた
「じゃ、じゃー気になる人は？この人となら付き合ってもイイかも〜とか！」
『興味無い』スパッ
「え、え〜･･････ほ、ホラ！例えばさ！轟くんとは最近 超仲良し」
『普通だろ』スパッ
冷蔵庫から水を2本取り出した水無月は、そのまま玄関へ足を進めようとしたが、それを芦戸が後ろから抱き着いて止める
「じゃ、じゃー好きなタイプ！好きなタイプは！？」
『私急いでるから』
「冷たいッ！これでもかってくらい冷たいよお！！」
「水無月さんは、初恋の方が忘れられないんですよね」
「「「え？」」」
『･････････は？』
八百万の爆弾発言に、芦戸達だけではなく 水無月までもがポカンとする
「「初恋の人ってどーいうことぉ！？♡」」
『知らん知らん知らん』
グイグイ迫ってくる芦戸と葉隠を、水無月はなんとか宥めようと手で押した
耳郎「ちょ！ヤオモモ！なに！？水無月の初恋って！」
八百万「え？･･･えと」
八百万もウッカリ口に出してしまったらしく、申し訳なさそうな顔で水無月を見たが、彼女本人ですら 何の話をしてるのか わからない
「あの･･･神野区でお話していた、変装した轟さんに 似ていたという黒髪の方」
『いやあれは！！』
様子が変わった水無月に、芦戸と葉隠は 更に攻める
「どんな人！どんな人なの！？」
「年齢は？！同い年！？」
「ねー！みーなーづーきー！！」
『･･････』
水無月は、面倒くさそうに息を吐く
『私が中学ン時、高校2年生だとか言ってたから･･･もう大学いってるか、社会人になってんじゃない』
「ほぉー！」
「トシウエ！！」
『もーいい？』
水無月はこの数分で、エラくゲッソリした気がする
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1917人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るむ(プロフ) - さすがに無理やり過ぎませんか？こんな性格悪過ぎ女好かれないと思います…口調も男みたいですし、嫌われ女なら分かりますが、好かれてるのは分かりません。どこが良いんですかね…？ (2023年4月17日 22時) (
レス) @page44 id: fe9b123905 (このIDを非表示/違反報告)
サボり日和 - めちゃくちゃ面白いです！！一気読みしちゃいました！物間君との試験のところとか、仮免試験のときの水無月ちゃんがかっこよすぎて……！！アニメや漫画で見てみたすぎる！応援してます！お体には気を付けて更新頑張って下さい！！ (2022年4月5日 13時) (レス) @page49 id: 88c73e1f71 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 怜さん» 嬉しいコメントをありがとうございます！こちらこそ、よろしくお願い致します (2021年10月3日 1時) (レス) id: 2125adda19 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - ナッツさん» ありがとうございます！！とても嬉しいです！これからも、よろしくお願い致します (2021年10月3日 1時) (レス) id: 2125adda19 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 轟くんと夢主ちゃんの小説を探しててたまたま見つけたんですが、すごく面白くて一気読みしてしまいました…！これからも更新楽しみにしています🙌🏻 (2021年10月2日 12時) (レス) id: 3b2a90c584 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綾林檎 | 作成日時：2021年9月17日 18時
