犬とベイビー2 (ページ6)

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異国でもなんでもないのに迷う俺。

「こんなとこ来ないからわっかねぇや。笑」

取り敢えず視界に入るカフェに入り
窓際の席を探す。

「カウンターしかないのね。ま、いっか。」

アイスラテを頼み、彼女からの連絡を待つ。

窓の外に広がる景色はとても新鮮

何気ない風景でもこんな時間にこんなところで

行き交う人を眺める事なんてそうそうない。

買い物袋を持って歩く親子や

スーツを着てあせあせと歩く男性

何やら楽しそうな女の子達。

きっと俺はどこにも属さなくて

でもある意味自由な世界に生きてる。

好きな事をして、誰かに喜んでもらえて

それでも”普通”という日常に憧れだってある。

贅沢だな、俺って。汗

パク・チャニョルという人間は

本来であれば大学に行き趣味でバンドをしたり

将来の事を考えつつ夢見続ける様な少年だ。

いや・・・少年では、ないか。

自分の幼すぎる思考に少しばかり笑みが溢れる。

それだけ俺は何も知らない。

だからこそ、彼女に惹かれるのかな。

そんな事を考えていたら携帯に着信が入った。

”A”

嬉しさと、そしてどこかイケナイ事をしている様な感覚に襲われた

俺はこの先に進んでいいものなのか。

電話口から、焦る様な声で

俺の名前を呼んだ彼女に

愛しさを感じて

俺はただの人間になった。

どうか、逃げないで。

俺は君と同じだよ。