君の笑顔９

311 side ﾆｶ ページ29

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萌「みたよ…記事……」




おそらく、

玉とAの記事のことだろう…




2「満足した？
あんなふうにAの記事がでて」



萌「そうね、Aさんって
やっぱり最低だな〜って思った。」



2「…は？」



萌「だってさ、よりにもよって
高嗣と同じグループのメンバーだよ？
Aさんも玉森さんも、最低すぎじゃん！」



2「何言ってんの？
まさかあの記事、信じてるわけ？」



萌「抱き合って、家にまで行ったんだよ？
決定的じゃないの？」



2「あのさ、あの写真撮られたのって
俺と萌花が会った日なんだけど」



萌「え…？」



2「お前とのキス見せつけられて
心が不安定なときに、
たまたま連絡したのが玉だったんだよ！
泣いてるときに、抱き寄せて慰めるとか
玉はめちゃくちゃかっこいいし
俺はメンバーとして誇りに思ってる」



萌「そう…でも、私だったら
プロの歌手のくせに
平気でアイドルと抱き合うとかしないけどね」




萌花の言葉

ひとつひとつにいちいち苛つくけど…




怒っちゃだめだ…



今日は蹴りつけるために

冷静に話をしに来たんだから。





2「萌花…ごめん」



萌「なに、いきなり…」



2「俺、前にも言ったと思うけど
萌花のことは幼なじみとしてしか
見てなかった。今も、昔も…」



萌「……」



2「勝手に妹みたいなもんだと思ってたし
流れで付き合って、キスとか…
そういうことしたけど…
ぜんぜん何も感じてなかった」



萌「…最低」



2「最低でもいい、ほんとのことだし。
ジャニーズ入って、ジュニアの仕事が楽しくて
でも同じくらい忙しくもなって…
正直、お前のこと面倒くさくなってた」



萌「私は…
高嗣のこと…ずっと……
本気で好きだったんだよ？」



2「うん…
萌花にはホントに感謝してるし
俺も萌花のこと好きだったよ。
…けど、その好きは、今思うと家族に対する
好きって感覚と一緒だったのかもしんない。」



萌「Aさんは…違うの…？」



2「ぜんぜん違う。
母ちゃんや姉ちゃん…
萌花とも、何年離れてても平気だけど
Aだけは毎日一緒にいたい存在なんだ。
片時も…離れたくない……！」





Aともし結婚して、

この先家族になったとしても

ずっと一緒にいたいって思うから

矛盾してるかもしんないけど…



けど、


それくらい俺は

Aのこと愛してんだよ。









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