通話の欠点【ソラ】（リクエスト）ネタバレ注意 ページ10
「Aにかけよーっと！」
俺はモバイルポータルを起動すると、あの子へと繋がるボタンを押す。
すると、コール音が三回も鳴らないうちに、その子の姿が画面に表示された。
「ソラー！ もう、これで何回目っ！？
会話がこうやって出来るのは私も嬉しいけど、いくらなんでもやりすぎだよ！」
「ははは、ごめんごめん！
Aがどうしてるかって気になって……」
「流石に毎度五分も経たないうちに掛けるのはさー……」
画面の中で頬を膨らませながらそう言ったその子に感じるのは愛おしさ。
つまり……俺はAが好きだーって事！
「ちょっと聞いてる？ おーい、ソラー！」
「……！ ああ……うん、聞いてるよ」
そんな事考えていたら、すっかり聴き逃していたその子の声。俺の様子に、Aは普段から人一倍元気な声を更に張り上げた。
「それ絶対聞いてないでしょ！もう一回言うからね！？
今取り込み中！後で私から掛けるから待ってて！ ……オーケイ？」
「わかったよ……って、Aは何やってるんだ？」
取り込み中。
何だかその言葉が無性に気になって。
俺と話す事より優先したいものがあるのかと考えてしまうと少し心がもやっとした。
「ん？……あ、そうそう！
今、私新しい世界に来てるの。
だから、少しでも情報を得ようとその世界の人達から話を聞いてたら、ソラから掛かってきたんだよ」
どうやら、今も俺のせいで人を待たせているらしく、Aは申し訳なさからか少し焦っている様だった。
何だ……そんな事か。
「という訳だから、じゃあもう切るねー！」
「待って！」
「うわわっ……ど、どうしたの？」
危うく通話終了のボタンを押しそうだったその子を引き留める。
「……俺もそっち行くから」
「……え？何で？」
「あと、Aと話してる奴にこの画面を見せて」
「？ いいけど……」
首を傾げたその子は、戸惑いながらも俺の指示通りに、今まで話していたその世界の住人にモバイルポータルの画面を見せた。
そして、俺はそいつに言い放つ。
「Aに近寄んなよ」
「……！？ な、何言ってんの！？
あ、えっと……ごめんなさーい！！」
途端に怯えて逃げ出したその世界の住人。
そいつに対してお辞儀して謝っているその子に、俺は呼びかけた。
「今から行くよ」
一方的にそう言い残しては、通話終了ボタンを押す。
静かになった後も消えない、心の中の苛立ち。
それを抱えながらも、俺はキーブレードを持った。
俺を見て欲しい【リク】（リクエスト 甘…？）→←続き ネタバレ注意
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レフト(プロフ) - ご満足頂けたようで何よりです。ソラさんもわざわざこのような小説にリクエストして下さり、誠に有難うございました。 (2019年5月27日 22時) (
レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白かったです！ありがとうございました (2019年5月27日 5時) (レス) id: 788aead105 (このIDを非表示/違反報告)
レフト(プロフ) - ムスメ3さん» 今までのご閲覧、誠に有難うございます。ムスメ3さんから頂いた沢山のリクエストは非常に捗りました。 (2019年5月27日 1時) (レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - すごい面白かったです！完走おめでとうございます！ (2019年5月26日 19時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
レフト(プロフ) - いちごみるくさん» 四ヶ月という時間を掛けて漸く完結致しましたが、初期の方から見て下さったいちごみるくさんには感謝しきれません。今までご閲覧頂き、本当に有難うございました。 (2019年5月26日 13時) (レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェトルクス | 作成日時：2019年1月25日 0時
