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愛しさ故の不安【ソラ】(リクエスト 依存) ページ22

最初に、とても強い不安感に襲われてからだった。

息が詰まるような感覚と共に、意識はぼんやりと薄らいでいく。
それでも何とか意識を保ち続けようと、地面に片手をつき、もう片方の手で強く胸を押さえながらも俺は浅く呼吸を繰り返す。

けど、段々と呼吸の仕方も段々と分からなくなって、遂に視界が真っ暗になろうとしたその時だった。


「___ラ! ソラッ!!」

「……ふっ、ひッ……A……っ!」

「大丈夫、落ち着いて?
ほら、大きく息を吸って、大きく吐くの」


こちらに駆け寄って来たAに、背中をさすられる。
その子が俺の側に来た事によって安心したのか、その子の言っている事を俺はゆっくりと実行すると、ようやく落ち着く事が出来た。


「A……離れないでくれ……」

「……うん、ごめんね。
私はいつでもソラの側にいるから」


俺はまだ震える手でその子を抱き締めると、その子は腕を回して背中を優しく叩いてくれる。
何だか子供扱いされてるみたいだけど、その子が俺を想う気持ちも、俺がその子を想う気持ちもこれだけで確認が出来た。


……Aに出会ってからの俺は少し変で。
その子が視界に居ないだけでも、変な奴に絡まれて無いかだとか、俺を見てくれているのかだとか……とにかく気もそぞろだった。

そんな不安は徐々に蓄積されていって、さっきの様な事になる。このパターンはもう何回も繰り返されていたんだ。


「心配しなくても、私はキミの事が好きだから。 嫌いになんてならないよ!」

「……俺も好きだ」

「ふふ、ありがとう!

……って、もーほら……笑って笑って!ソラがそんな顔してると私も沈んじゃうよ」


そう言ってぐいーっと俺の頬を掴んで持ち上げるAがすごく可愛い。その途端、心が軽くなった様な気がして、笑うその子につられて俺も笑った。

……幸せなこの時間。
もし、Aが居なくなれば、俺はきっと壊れちゃうんだろな。

そんな事を考えない様にして、俺は目の前の子に目一杯抱きついた。

君は私の事を知らない【ナミネ】→←続き



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設定タグ:キングダムハーツ , ヤンデレ・狂愛 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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レフト(プロフ) - ご満足頂けたようで何よりです。ソラさんもわざわざこのような小説にリクエストして下さり、誠に有難うございました。 (2019年5月27日 22時) (レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!ありがとうございました (2019年5月27日 5時) (レス) id: 788aead105 (このIDを非表示/違反報告)
レフト(プロフ) - ムスメ3さん» 今までのご閲覧、誠に有難うございます。ムスメ3さんから頂いた沢山のリクエストは非常に捗りました。 (2019年5月27日 1時) (レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - すごい面白かったです!完走おめでとうございます! (2019年5月26日 19時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
レフト(プロフ) - いちごみるくさん» 四ヶ月という時間を掛けて漸く完結致しましたが、初期の方から見て下さったいちごみるくさんには感謝しきれません。今までご閲覧頂き、本当に有難うございました。 (2019年5月26日 13時) (レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フェトルクス | 作成日時:2019年1月25日 0時

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