目黒先生の独占欲。＿＿＿ Ⅱ (ページ9)

今日:1 hit、昨日:9 hit、合計:89,471 hit

ーページ9

.

「今はちょっと難しいなぁ～」

「えぇーなんでぇ？出来へんのぉ？」

赤ちゃんかよ…(笑)

語尾が伸びていつにも増して
甘えん坊のようにごねる康二くん。

可愛いんだよ、可愛いんだけどさ……。

「嫌や！今がええ！ちゅーしてくれへんかったら
今後一切ちゅーせえへん！」

「えぇー…」

ころころと変わる態度は本当に幼稚園児と同じ。

「んー……ちゅー！」

どんだけキスしたいんだよ(笑)

呆れるを通り越して笑えてくるんだけど。

普段なら絶対こんなにも駄々をこねることは
ないだろうから、俺はニヤケが止まらない。

でもきっとそれも彼は明日になれば
覚えてないのだから都合が良い。

偶然公園があり、ベンチを見つけ
そこに康二くんを座らせる。

こんなにも従順に従う俺も
大分酒にやられている、と思い込んだ。

「んっ…」

触れるだけのキスを唇に1回。

それだけで一気に
顔をにんまりとさせる。単純だな。

「……っん、」

満足したかなと思い、
俺もベンチに腰掛けると、

今度は康二くんから俺が
したように一瞬だけ唇に触れた。

そして次はガバッと勢い良く抱きつく。

「めぇめぇ、あったかぁ～い」

康二くんの顔を上から覗くと、
目を閉じて寝息を立てていて。

………これじゃあ動けないよ。

「……………めめ、」

小さい声で、俺を呼ぶ康二くん。

頭を撫でると、んふふなんてまた微笑む。

「………俺はここにいるよ」

…今後俺が居ない場で
お酒飲むの禁止にしようかな…。

.