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45個目 ページ45
トントン side
A「...いいんです、馬鹿にされようが避けられようが。」
国民に罵倒をされ、自分の何倍も力の強い国の幹部に殴られ蹴られよりは全然マシじゃないですか。
そう言った彼女の目を見て、初めて気づいた。
...＿＿＿＿＿闇。
ずっと見ていればその闇に引きずり込まれる。
恐怖を植え付けられそうだった。
あの国で子供を抱いて去っていったのは別人？
無邪気な笑顔を見せたのは別人？
トントン「...あんた、何されたん」
A「別に。」
立ち上がり、部屋の窓を彼女が開けると蒸し暑さと暖かいでは収まらない温度の風が吹き込む。
彼女は窓に手をかけ、ぼうっと空を眺めていた。
A「...夏、か」
トントン「夏は嫌いやな。暑いし。」
A「...そうですね。」
彼女の手に小鳥が止まる。
青色の鳥は彼女の手に乗ったまま、毛づくろいをする。
トントン「幸せの青い鳥、っていうけど本当なんかな」
A「...どうでしょうね。」
また回答を濁した彼女は小鳥の頭を撫でる。
嬉しそうに目を瞑っている小鳥に、彼女が微笑んだ。
トントン「...初めて笑ったのみたわ」
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作者名：くるす*
| 作成日時：2018年2月28日 23時
