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ゾム side
ゾム「なあ、アンタ国の姫なんやろ」
A「...らしいですね」
ゾム「じゃあ、セシルは...」
A「お姉様？お姉様は城で両親と一緒にいますが」
ゾム「...あんたは？」
A「え、ここにいますけど」
ゾム「...あんた、守ってもらう立場の人やろ？」
そこまで口にして気がついた。
彼女が必死に何かを我慢していることに。
A「...姫とか王族とか言う地位があるの嫌いなんです」
平然と言った。
当たり前だ、それ以外の道は元々なかったとでも言うように。
ゾム「...ｯ、」
恐怖を覚えた。
彼女に。
姫である立場なのに前線でずっと戦う彼女を、怖がった。
エーミール「...国王どこや」
A「...」
エーミール「捨てればええやん、あんな親」
A「お姉様が悲しむでしょ、」
エーミール「...姉だけ甘やかされて育ったのに？恨まんの？羨ましく思わんの？
...＿＿＿＿除け者にされた親を、嫌わんの？」
A「ここまで育ててくれたのは家族だから。それじゃ。」
そんな会話を聞いて頭に置いておけるほど、自分には余裕がなかった。
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作者名：くるす*
| 作成日時：2018年2月28日 23時
