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エーミール side
「Aちゃんだ！」
「あれみせて！ぱってやるやつ！！！」
「その子だーれ？」
彼女が来ると子供が寄ってくる。
子供は嫌いではないのだが、特別好きというわけでもない。
多分夕方まで子供と遊ぶんだろう、と察して噴水の近くに腰掛け、本を読みだした。
「お姉ちゃん！あれ！みてみて！」
A「んー？どうしたの？」
「Aちゃん！ぱってやってるのやって！！！｣
A「お、いいよー？」
「おにいさん、ねえねえ。」
エーミール「...ん？」
本を読んでいると、くいっと袖を引っ張られ、そちらを見るとさっき誘拐されていた女の子。
「あ、あのね！たすけてくれてありがとうございますした！みんなとあそぶのたのしいよ！」
ぎこちない、というか文的におかしい礼だったが、じんわりと心が温まるのがわかる。
必死に何かを伝えようと真っ直ぐで真っ白な、純粋な気持ちがAにそっくりで頬が緩む。
エーミール「...どういたしまして。Aさんにも言ってあげてな。」
「うん...！！」
お兄ちゃん、かっこよかったよ。、と言ったあとにそそくさと彼女の元へ戻った女の子。
かっこいい、か。
エーミール「...子供も悪くないもんやな」
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作者名：くるす*
| 作成日時：2018年2月28日 23時
