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永瀬廉に相談するか、しないのか。
私は必死に自分の逃げたい気持ちと闘っていた
これは私の問題。自分のせい。
誰かと痛みを分け合うなんて、きっと許されない。
そんな風に思いつつも、
ひとりで抱えなくていい
そんなことを言ってくれたあの人の優しさに、素直に甘えてみたいとも思った
永瀬廉に会わなければ、きっと逃げたいなんていうおこがましい気持ちもなかったはず
だけどその人は最近、ほぼ毎日私の前に現れるようになった
そして、今日も。
私は授業が全部終わってしまって、中庭のベンチに座ってぼーっとしていた
きっとここにいれば、あの人が見つけてくれる。
心のどこかで、そんな風に思っていた
雲一つない空を見上げる
君は、元気かな。
あの街で、眩しく笑っているかな。
そんなことを考えていたら、また目頭が熱くなってきて、急いで目をつぶる
だめだなぁ、やっぱり。
忘れる、なんて。そんな簡単なことじゃないや。
君に最後に会ったのは、2年前の夏
いや、違う。
この前の冬、
君はなぜか、この街にいた。
あれは、君だったんだろうか。
今となってはもう、記憶でしかないけど。
「…………」
永瀬廉、早く私を、
見つけて。
「おーい」
そこにちょうどやってきたのは、紛れもなくその人本人で。
永瀬廉はゆっくりと歩いてきて、座る私の目の前に立った
「…………ごめん、名前呼ぼうと思ったのにまだ名前知らんかった、」
「Aです」
「え？」
「Aです。私の名前」
永瀬廉は心底びっくりしたようだった
「あんなに名前教えんの嫌がってたやん！」
あなたに心を開いた。そういう意味だってことを、わかってね。
「んな、これからはたくさん名前呼ぶからな」
やっぱり、教えなければよかったかも。
だって、永瀬廉に名前を呼ばれるのって、
「A、」
心の奥がちょっと、くすぐったいから。
「教えてくれて、ありがとな」
「いえ、別に」
永瀬廉は、フッと、口角を緩ませて、
「……隣、座ってもいい？」
小さく、首を傾げた。
頷いた私を見て嬉しそうに笑うと、
その人は何の迷いもなく、私の横に腰を下ろした
長い足を目一杯伸ばして、背もたれに背中を預ける永瀬廉
この人に甘えたら、
だめ、かな。
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zzz(プロフ) - ここまでイッキ見してしまいました。廉先輩の様な厳しくも温かい優しさに触れあえて主人公ちゃんは幸せだよね…。どうか、みんなにとって最高な結末が待っています様に。 (2020年10月14日 19時) (
レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
バカさん(プロフ) - 詩愛さん» 待つだけで涙出てきます (2019年12月23日 21時) (レス) id: dcf79e1d34 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - バカさんさん» ありがとうございます！そんな風に言って頂けてとても嬉しいです…まだまだ泣ける展開がありそうですが、最後までよろしくお願いします^^！ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みるちゃ。さん» いつもありがとうございます！好きだと言っていただけて本当に嬉しいです…これからも素敵なストーリーをお届けしますので、最後までよろしくお願いします^^ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みるちゃ。さん» いつもありがとうございます！好きだと言っていただけて本当に嬉しいです…これからも素敵なストーリーをお届けしますので、最後までよろしくお願いします^^ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2019年11月18日 19時
