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その日の夜はつらかった
記憶の奥の、そのまた奥の方にしまいこんでいた夏への想い
君の姿を見てしまった今、止まることなくたくさんの君との夏が溢れ出てくる
今までどうしていたのか、あの駅で何をしていたのか、
そんなのどうだっていい。ただ、
君がいた。そのことだけで、
苦しいほどに嬉しくて、悲しかった。
数日経ってもやっぱり、君の横顔が消えない
だけどあれは本当に君だったのか、私は疑い始めていた
私が君のことをどこかで想いすぎていて、
君に見えただけ、だったかもしれない。
ううん、あれは確実に君だったけど、
そうでも思わないと、苦しくてどうにかなりそうだったことを、わかってほしい。
「おめでとう〜〜！！がんばったわね！！」
「ありがとう」
両親とリビングでハイタッチを交わす
受験が終わって数日後、
私は無事に、合格を手にした。
「あんなに頑張ってたし、当然の結果だと思うわ」
「よかったほんとに。サポートありがとう」
「あなたの力よ。本当におめでとう」
合格通知の画面を見ながら、肩の力が少し抜けたのがわかった
なんだ私、ちゃんと緊張してた。
そう思うとなんとなく自分が馬鹿らしい
「今日はご馳走にしなきゃね！」
いそいそとキッチンに向かう母親を見届けてから私もすっきりした気持ちで、自分の部屋に向かった
バタン、と部屋のドアを閉めて机に向かう
問題集をいつもどおり開いたところで、動きが止まった
……受験、終わったんだった。
ついくせで解きそうになった問題を見下ろすと
することがなくなってしまって、ベッドに倒れ込んだ
あんなに執着して、頑張っていた勉強がなくなると、大切な何かを失った気持ちになる
まるで、あの夏の終わりみたいに。
「…………」
勉強をしていたら考えずにすんでいた君のことを思い出した
私は、合格して、新しい場所に行くことが決まれば、
さっぱり綺麗に、夏と別れられると思っていた。
のに。
現実はそんなに、甘くなかった。
電車から見た君の横顔
溢れて止まらない記憶
目をつぶってみても、布団を被ってみても、
君の記憶は消えてくれないし、
気持ちが楽になることもない。
君に、君に、
「……会いたいよ、」
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zzz(プロフ) - ここまでイッキ見してしまいました。廉先輩の様な厳しくも温かい優しさに触れあえて主人公ちゃんは幸せだよね…。どうか、みんなにとって最高な結末が待っています様に。 (2020年10月14日 19時) (
レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
バカさん(プロフ) - 詩愛さん» 待つだけで涙出てきます (2019年12月23日 21時) (レス) id: dcf79e1d34 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - バカさんさん» ありがとうございます！そんな風に言って頂けてとても嬉しいです…まだまだ泣ける展開がありそうですが、最後までよろしくお願いします^^！ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みるちゃ。さん» いつもありがとうございます！好きだと言っていただけて本当に嬉しいです…これからも素敵なストーリーをお届けしますので、最後までよろしくお願いします^^ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - みるちゃ。さん» いつもありがとうございます！好きだと言っていただけて本当に嬉しいです…これからも素敵なストーリーをお届けしますので、最後までよろしくお願いします^^ (2019年12月23日 21時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2019年11月18日 19時
