35 ページ35
・
みんなで並んで校門をくぐる
「廉が自分から行ってもいいって言うの、珍しいよね」
「ね、ほんとに」
廉くんのさっきの発言に驚いた子たちが、口々にそう言っていた
正直、私もかなりびっくりしたし、
なんだか、私が行くから廉くんも行くって。言ってくれたような気がして、
ちょっとだけ、ちょっとだけ。期待してしまったり。
廉くんはそんな私の気持ちにも、みんなの声にも気がついていないかのように、
今日も、みんなの後ろで自転車をゆっくり押していた
そんな姿をとなりで見ていて、
また“好きだよ”、って、溢れそうになる。
「ねえ廉くん、」
「んー」
「レストランで、となり座ってもいい？」
好き。その代わりに、精一杯の心を込めてそんなことを聞いた
君は一瞬目を丸くしたけど、すぐに口角だけで笑って、
「………俺ら、いつもとなりやん、」
「むしろ、来てくれんと変な感じするんやけど。」
そんな言葉で、私をもっと喜ばせる。
不器用な君なりの返事。それが嬉しくて。
「じゃあ、となり。座るね」
「おん、」
ちょっと恥ずかしそうな君が、もっともっと愛おしくなった。
「よっしゃー！食おうぜ！！」
レストランに着いて、大きめの席に案内される私たち
廉くんが1番奥に座って、私がまるで重なるようにそのとなりに座った
「ドリンクバーいる人〜」
「私！」
「はい俺も」
「てか全員じゃね？」
岸くんが中心になって、注文がどんどん決まっていく
私と廉くんも、適当にクーポンが使える料理を頼んだ
店員さんが注文をとり終わっていなくなると、
「ドリンクバー行こ！！」
「お、いいじゃん」
と、みんなぞろぞろと飲み物をとりに行ってしまう
なんとなくその場に残った、私と廉くん
「Aも行ってきたら？俺荷物見とくし」
「う〜ん、」
廉くんはそう言うけど、私はそんなことより、
なぜか今は、君と居たくて。
「ううん、ここに居る、」
「ドリンクバー、頼んどったやん、」
「でも！……廉くんのとなりに、居たいの。」
だめかな、そう呟いて見上げた君の耳が、どんどん赤くなっていく
溢れた気持ちに、自分でも思わず戸惑った
「………俺と居たいん？」
「そうだよ、」
「……Aって、変わっとるよな、」
君は少し、照れ臭そうだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
詩愛(プロフ) - reeeinさん» ありがとうございます、、、！！どうぞ最後までお楽しみください！！よろしくお願いいたします！ (2020年9月29日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
reeein(プロフ) - もう、詩愛さんは天才です、私が保証します、天才です、、、続き楽しみにしてます、、！！！ (2020年9月28日 23時) (レス) id: 713e35c5a6 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - さとひとさん» 嬉しいです〜ありがとうございますT_T 第二章もよろしくお願いいたしますね！ (2020年7月27日 12時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 雪さん» 毎日ありがとうございます！更新頑張りますね！第二章もよろしくお願いいたします！^^ (2020年7月27日 12時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
さとひと(プロフ) - とてもキュンキュンしながら読ませていただいています！好きすぎて何回も星を押してしまいます、、。明日の公開楽しみにしています！ (2020年7月27日 0時) (レス) id: df351be635 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：詩愛
| 作成日時：2020年6月29日 14時
