乞ウモリ (ページ18)

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beg.17 / 第1歩－A ページ18

あの後取り残された俺ら。

3人は、ちょっと責めすぎたかな、と反省していて。

とりあえず、明日の様子を見ようということで解散した。

その翌日の今日、
ドキドキしながら楽屋に入る。

「おはよ」

「あ、相葉くんおはよう」

翔ちゃんから順に、リーダーとニノが挨拶を返してくれて
ドキドキの原因の本人は、居なかった。

「松潤、まだ？」

「いや、今トイレ行ってる」

「あ、そっか」

ちゃんと来てるんだ、と安心して
ホッとしたのも束の間、

テーブルにぶつかってしまって
その上に置いてあった誰かの鞄を落としてしまった。

「うわっ、やっちゃった…」

「相葉くん…( 笑 )」

「もう、何やってんスか」

そんな翔ちゃんとニノに続いて
リーダーが、「もうー」なんて言いながら
拾うのを手伝ってくれて

2人も、笑いながら手を貸してくれた。

「これ、潤くんのだよ」

「まじで？怒られそう…」

「知らねぇぞ( 笑 )」とか言われるから
さっきとは違った意味で、ドキドキしてくる。

でも、3人の様子が普通ってことは
松潤とはギクシャクしてないんだな。

まぁ、この歳になってギクシャクなんて無いか。

最近、ずっと松潤のこと考えてたから
俺が、ちょっと神経質になりすぎてた。

よかった、なんて
そんなことを考えていると、

隣で拾ってくれていたリーダーの動作が止まった。

「リーダー？」

「……なに、これ」

彼が、目を見開いて見ているモノを覗き込むと

そこには───────

「………は？」

【壊してやる】

真っ白い紙のど真ん中に

誰かが手書きでそう書いたモノ。