【HQ】鈍感少女 vs 仮病少女 2

476. 言いたいこと ページ29

そして、最後には金田一が手を挙げた。


金「あ、あの！俺は、直接サボってる証拠を見たわけじゃないんスけど、1つ言いたいことがあって……」


周りの人に注目されることにビクビクしながら、金田一はそっと及川の顔色を伺った。

及川は、目をぱちくりさせてから首を傾げた。


及「言いたいこと？」

金「はい！実は昨日、ウチのスポドリの粉が水道に捨てられてて……」


少し言いにくそうに金田一が言うと、青城の皆の顔色が変わった。


花「どういうことだよ、それ……」

松「誰かの嫌がらせか？」

及「何その話、及川さん知らないんだけど……」


またもや話についていけなくなった及川は、少しばかりショックを受けているようにも見える。

部員の怒りと及川のショックに動揺しながらも、金田一は詳しく話すべく口を開いた。


金「えと……それが分かったのはちょうど昼休みの時だったんですけど、若葉も相当ショック受けてました。鞄の中に入れておいたヤツ、全部捨てられてたみたいで……」

岩「てことは、金田一が昨日の昼休みいなかったのは、Aの方で片付けを手伝っていたからか」


岩泉の言葉に、金田一は大きく頷いた。

そこで皆は、ようやく気づいたのである。

その日1日、なぜAがピリピリしていたか。

普段めったに怒らないAが、人に対して怒鳴ったか、が。

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