84. 作戦実行中 ページ37
パカッとAは箱を開けた途端、そのままの形でフリーズした。
そこには、手のひらより2回り小さいサイズのゴキブリが2匹入っていたのだ。
貴「ヒィッ！」
Aは小さく悲鳴を上げると、箱を投げ出してベッドの上まで避難した。
その間にも、ゴキブリは床に落ちた箱から出て、水無月の部屋の中をうろちょろと歩き出す。
Aは1度は逃げたものの、このままずっとゴキブリが自分の部屋に居座ったままなのも嫌なので、ひとまず近くに置いてあったペットボトルの水をひっくり返して、個性を使って操る。
しかし、2匹のゴキブリ目掛けて水を何回かに分けて投げるが、一向に当たらない。
そのうちに、床は水浸しになってしまった。
すばしっこいゴキブリに、Aは涙が出そうになった。
窓を開けたら外に出てくれるかもしれないと思ったが、窓を開けるにはベッドから降りなくてはならない。
足にゴキブリがついたらと思うと、Aはゾッとしてその場から動くことが出来なかった。
しかし、このままゴキブリと同棲するわけにはいかない。
Aは携帯をポケットから取り出し、芦戸に電話をかけた。
一方その頃、共同スペースでは、八百万のプチ勉強会が開かれていた。
芦戸と上鳴が、八百万に課題を教えて欲しいと頼んだからだ。
しかし、これも八百万をここに引き止めておく作戦である。
蛙吹も共同スペースで、麗日や飯田、緑谷と談笑しているため、女子棟の5階は完全にA1人の状態だ。
すると、勉強中だった芦戸の携帯に着信が入った。
ディスプレイを見ると、Aの名前が表示されている。
上「誰から？」
芦「水無月なんだけど……轟に電話しなかったのかな？」
上「渡しに行った本人だからじゃね？」
「そうだよね！」と上鳴に頷き、芦戸はにこやかに通話ボタンを押した。
しかし、その表情がすぐさま一変する。
芦「水無月、今なんて!?」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 301人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
漓娜(プロフ) - キュンキュン通り越してぎゅんぎゅんする（） (2019年6月5日 20時) (
レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
超能力者えのん＠紙#余韻(プロフ) - 僕は…気付いてしまった…91話の最初の方…｢表示｣が｢表情｣になっていたことに……いろはさんごめんなさい！気になっちゃい派になってしまいました… (2019年5月19日 0時) (携帯から) (レス) id: 1390b0b4be (このIDを非表示/違反報告)
IROHA*(プロフ) - ルルナさん» こちらこそ、すみませんでした。私が誤解したことに囚われず、ルルナさんの想像通りに書いてくださいな。同じような作品同士、私も応援させていただきます。お互いがんばりましょう！ (2019年5月10日 21時) (レス) id: 3fd8a40bef (このIDを非表示/違反報告)
ルルナ(プロフ) - IROHA*さん» ありがとうございます。こちらこそ誤解されるようなことをしていまい申し訳ありません。以後このような事がないように努めていきたいと思います。 (2019年5月10日 21時) (レス) id: e226e38a19 (このIDを非表示/違反報告)
IROHA*(プロフ) - ルルナさん» そうだったのですね、理由が聞けて安心しました！こちらこそ、誤解してしまってすみません。パクリでなければ全然問題ありませんので、更新してください！話してくださってありがとうございました＿|＼○＿ (2019年5月10日 20時) (レス) id: 3fd8a40bef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
