81. 手を癒す ページ34
切「よく分かんねえけど、取り敢えずやろうぜ！」
切島が促し、轟はAの手を取った。
切「いいか……手首から指2本分下のところだぞ」
轟「ああ。水無月……手壊しちまったら悪い」
律儀にそう言い、轟は切島の言った通りにする。
しばらくすると、Aの顔色が良くなってきた。
苦しそうに閉じられていた目が、徐々に開く。
貴「ごめ……轟君」
切「お、水無月、大丈夫か？」
貴「なんとか……切島君もありがと……」
力なくお礼を言うと、Aは轟を見て握られている手首を僅かに動かした。
貴「轟君……手、壊れてないよ……」
ニッコリ笑ったAを見て、轟も「ああ」と微笑んだ。
それを見た皆は、ハンドクラッシャー云々で笑うことなど出来ず、ただ2人を微笑ましそうに眺めていたのである。
貴「それにしても、ハンドクラッシャーって……急にどうしたの？」
すっかり酔いも治ったAが苦笑気味に尋ねると、轟は自分の手を見つめた。
轟「俺が関わると……皆、手がダメになるから……」
緑「轟君、体育祭で僕が手を怪我したこととか、ヒーロー殺しと戦った時に飯田君が腕を怪我したこととか、自分のせいだと思ってるみたいで……」
首を傾げるAに緑谷が説明した。
すると、Aは握っている轟の手を両手で包み込み、自分の額にくっつけた。
周りは「え？」と戸惑いの声を上げる。
貴「轟君のハンドクラッシャーが治りますように！」
目を閉じてそう言うと、Aは轟君の手を放した。
貴「これでもう大丈夫だよ！」
轟「そうか……ありがとな、水無月」
無邪気に笑うAとそれに微笑む轟。
まるで幼稚園児がやるようなことだが、Aの天使スマイルに突っ込める人は誰もいなかった。
その後、A組から何人か吐血者が出たとか出なかったとか。
2人の波乱のデートは、こうして幕を下ろしたのであった。
82. 2人をくっつけよう→←80. 復活ハンドクラッシャー
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漓娜(プロフ) - キュンキュン通り越してぎゅんぎゅんする（） (2019年6月5日 20時) (
レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
超能力者えのん＠紙#余韻(プロフ) - 僕は…気付いてしまった…91話の最初の方…｢表示｣が｢表情｣になっていたことに……いろはさんごめんなさい！気になっちゃい派になってしまいました… (2019年5月19日 0時) (携帯から) (レス) id: 1390b0b4be (このIDを非表示/違反報告)
IROHA*(プロフ) - ルルナさん» こちらこそ、すみませんでした。私が誤解したことに囚われず、ルルナさんの想像通りに書いてくださいな。同じような作品同士、私も応援させていただきます。お互いがんばりましょう！ (2019年5月10日 21時) (レス) id: 3fd8a40bef (このIDを非表示/違反報告)
ルルナ(プロフ) - IROHA*さん» ありがとうございます。こちらこそ誤解されるようなことをしていまい申し訳ありません。以後このような事がないように努めていきたいと思います。 (2019年5月10日 21時) (レス) id: e226e38a19 (このIDを非表示/違反報告)
IROHA*(プロフ) - ルルナさん» そうだったのですね、理由が聞けて安心しました！こちらこそ、誤解してしまってすみません。パクリでなければ全然問題ありませんので、更新してください！話してくださってありがとうございました＿|＼○＿ (2019年5月10日 20時) (レス) id: 3fd8a40bef (このIDを非表示/違反報告)
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