まだ2人だった頃の話 ページ20
突然だが俺たち兄弟には母親がいない。
母親は俺たちがまだ幼稚園の時に病気で亡くなった。
ママは仕事で忙しい父親の分、いつもお家にいてくれて、俺たちにたくさんの愛情を注いでくれたんだ。だけど、ママは病弱で俺を産んだことも、大我を産んだことも奇跡だって言われた。
やはり、2人の子どもを出産したのは身体にとって相当な負担だったんだろう。日に日に痩せ細っていくママを見てふと明日はもうママに会えないかもしれない。そう思った。
ママが病気がちになってからは早かった。あっとゆう間に死んでしまった。ママのお葬式ではたくさん泣いた。絶対に泣くもんかって思ってたけど、お父さんが今泣けないとこれから先どんなに辛いことがあって泣きたくても泣けなくなっちゃうよって言われた。
その話を聞いて、たくさん泣いた。大我もまだ小さくて分からなかったかもしれないけど、もうママに会えないことを悟って顔をぐちゃぐちゃにしながら泣いてた。
それから5年程の月日が経った。
｢不在票とかあるのかな？｣
｢なぁに？兄ちゃん？｣
｢サンタクロース。｣
｢あぁ...｣
｢俺ら今からお外行くけど、家にいない時どうするんだろうって。｣
｢うーん...どうなんだろうね...｣
｢まぁいっか。ありがとう大我。もうサンタクロースが父さんって知ってるから！｣
｢は？｣
｢えっあっ...ごめん...嘘でしょ？｣
｢ぶっ飛ばすぞ？マジで。｣
｢だってさぁ、どう言う気持ちでさぁ配ってるのかは知らないけど、不法侵入には変わりないしお金とかどこから出てるの？｣
｢兄ちゃん言ってる意味はよくわかんないけど可愛くないなぁ...｣
｢いつのクリスマスだっけ？イブにお父さんいなくてプレゼント無くて泣いたの？｣
｢5つと6つの時じゃない？あぁ...サンタも遅刻するんだなぁってなった時でしょ？｣
｢いい子にしてなかったからサンタさん来なかったんだって2人で泣いてたよね。｣
｢お父さんも大号泣してたよね。懐かし。｣
｢兄ちゃんはいい子だよ。｣
｢大我もいい子だってば。あれはお父さんの完全なミス。設定が甘いんだよ。｣
｢あははっ可愛くないなぁ。｣
この時俺たち2人は気づいていない。
人生最大のクリスマスプレゼントは新しい家族と共に、クリスマスから半年後に2つも届くんだから。
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ぽむぽむしてた人(プロフ) - sachiko88さま、リクエストありがとうございます。ジェシーのお話ですね。承りました。 (2020年2月22日 16時) (
レス) id: 260e87216b (このIDを非表示/違反報告)
sachiko88(プロフ) - はじめまして。リクエストお願いします。ジェシーが男からストーカーを受けて精神的にきて体調を崩す話が読みたいです。 (2020年2月22日 13時) (レス) id: 58b9c3f930 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむしてた人(プロフ) - さくらさま、リクエストありがとうございます。北斗のお話ですね。承りました。 (2020年2月21日 21時) (レス) id: 260e87216b (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 初めまして。リクエストで北斗くんが過呼吸になってしまう話をお願いしたいです。支えるのはきょもメインだと嬉しいです。続編も楽しみにしてます！ (2020年2月20日 23時) (レス) id: 587f9af087 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむしてた人(プロフ) - milさま、コメントありがとうございます。仮免試験頑張って来ます！ジェシーメインのお話ですね。承りました。 (2020年2月20日 23時) (レス) id: 260e87216b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむぽむしてた人 | 作成日時：2020年2月17日 20時
