恋人になれなかった僕達は【としみつ】

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〜としみつside〜

ただ今YouTubePremium限定のオリジナルドラマの撮影中のため東京の家にいる。

演技の仕事は、興味もあったしやりたいことの一つだったから、この話を聞いた時すごく嬉しかった。

でも、やっぱりいざとなると緊張して
毎回思うような演技はできたかな…とか反省したりする。


あぁ…なんか…
疲れてきたなぁ…

ひと休みがてら、しばゆーん家でも行くか…
隣やし。

LINE入れて、向かう準備をしてると

何やらしばゆーのとこからドタバタ聞こえてきた。

『ん？』

散らかっとるで片付けとるのかと思ったけど
昨日も行った時は普通に綺麗だったし

そんな片付けるほどのあれじゃないと思うけど…

不思議に思いながらも、部屋を出て
インターフォンを鳴らす。

ガチャ

し｢おう！いらっしゃい。｣
『わり。急に。』
し｢大丈夫。あがりん。｣

いつも通り…やな？
部屋もそんなに昨日と変わらんし…

『なんかさっきドタバタしとったけど大丈夫？なんかあったん？』

と言った瞬間

し｢え？…あ、あぁいや！えっと…あいつ(甲冑)がちょっと倒れそうになっちゃってさ！いやぁ〜危うく壊しちゃうとこだったぜ〜あはは〜。焦ってたからドタバタしてたのかもしれんね！｣

明らかに動揺してる

…なーんか
隠しとるわ…

嘘ついてる時の仕草っていうんかな？
なんか、怪しい感じ…。

するとその時

ﾋﾟﾛﾘﾝ♪

しばゆーのスマホの方に通知が来て

し｢あ、ごめんとしみつ！一旦家に戻ってもらっていい？｣
『え？なん…』
し｢ごめん！マジで！急ぎの用！大丈夫になったら呼ぶから！ね！マジごめん！｣
『え、ちょ…』

急に追い出された…

どうも様子がおかしい…
俺が家に入るまで見てるし…

しょうがなく一旦家に戻る…

…なんか隠してるに違いない。
でも何を？

耳をそばだてると
何やら女の人の声がする

…あいつは何やっとるんだ…
女連れ込んどるのバレたくなくて焦っとったんやな…

ひと通り話し終えたあと…ドアが閉じたのを見計らって

そーっとドアを開け様子を見ると

その人は俺の家の前を通り過ぎて隣の家に足を止めた。
どうやらお相手は俺のお隣さん。

あの挙動不審の人…か…
今日も髪で顔隠して、周りの様子を伺ってる。
何を確認しとるんやろ？

安全だとわかったのか、鍵を開けて入ろうとした時に
一瞬その人の顔が見えた…


『…え…。』

その人の顔を見た瞬間
俺は固まって動けなくなっていた。

なぜなら、その人は…

A…だったから…。

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