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今…私…としみつに…

と「この10年間どれだけお前のこと思っとったか…。」

切なく掠れた声で…先程よりも私を強く抱きしめるとしみつ

『と、としみつ…?』

と私の声にハッとして

と「わ、わりぃ……どうかしてるな…俺…」

としみつが私から離れる。

『だ、大丈夫…。』

こんな時にこんなことしか言えない私はやっぱり
恋愛が下手なんだろう…。

りょうくんにも「不器用すぎ」って言われたし…


しばらく沈黙が続き…

と「…そろそろ帰るか…。」
『う、うん。』


またもや沈黙を破ったのはとしみつだった。

豪快なエンジン音と共に私たちはまた夜の街に駆け出していった。









帰り道は来た道とは違う道を通って


ここもこんなふうになったんだなぁ…
あれこここんなんだっけ?


なんて話していたら。

突然

と「お前…彼氏いるの?」

『ヴえっ!?』

そんなこと言うもんだから、思わず変な声が出た。

と「なんその声…笑」
『変なこと聞くから…』

まさかそんなこと聞かれると思ってなかった。

と「悪ぃ、変な事聞いて。つい…気になって…。」

き、気になるのか…?

『…まぁ…いないけども。』
と「マジで?」
『うん。…私には、昔からずっと好きな人がいますからね…』

なんて言うと

と「え?それ俺知らん…え?俺の知っとる人?」
驚いた顔で食い気味に聞いてきた

『知ってる人…かな?』

と「え?誰?え…やっぱ…りょう?」
『違う。』
と「えー…じゃあてつや?」
『違う。』

え…じゃあ誰だ?なんて考えるとしみつ


としみつの事だよ。

なんてとても言えない。


と「それ…りょうとかは知っとるん?」
『うん。知ってるよ…。』
と「なんであいつらは知ってて、俺の知らんことがあるんだよ…」

ムスッとするとしみつ

『妬いてんの?』
と「…ったりめーだろ…。俺とAの付き合いの方が長いのにさ!」

なんてブツブツ言ってるけど。

そりゃ本人に本人の相談できるわけが無いでしょう?
と思う私であった。

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Lucy-ruu(プロフ) - とっても引き込まれます。なんだか読んでてこっちももどかしい気持ちになるし、ドキドキします。更新楽しみにしています(^^) (2022年7月29日 18時) (レス) @page36 id: fa68ae75cb (このIDを非表示/違反報告)
まる - 続き気になりすぎます (2022年6月27日 4時) (レス) @page31 id: 785d131afe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ただの猫好き x他1人 | 作成日時:2022年5月8日 3時

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