恋人になれなかった僕達は【としみつ】

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〜としみつさいど〜

まさか…Aが帰ってきているなんて。

俺とAは幼なじみで、高校までずっと一緒だった。


だけど、Aが進学を機に上京してから…なんなら高校の卒業式の後から1度も会っていないし、連絡もしていない

というか、避けられていた。


なんか俺悪いことしたかや？…て思ったけど


思い当たる節はある…


高校卒業式の日

式が終わったあとに、Aと話した時だと思う。



前日にAに『話がある』とLINEが来て呼び出されたのに

あいつはいつものメンツと楽しそうにしとった…


んだよあいつ…呼び出しておいて…


今思えば、嫉妬してたのかもしれない

少し荒い口調になってしまった。


2人きりになって、Aが何かを伝えようとした時に


当時付き合ってきた彼女が入ってきて…


結局、Aは何も伝えずに去ってしまった…


…んだよ…結局なんも伝えねーとか

意味わかんねぇ…ってあの時は思ったけど



今思えば、A少し涙目になっていた気がして…


心配になってLINEしたけど


結局、返信がないまま…その後もなんの連絡もないまま


10年が経ってしまった。



そんなAが帰ってきてるって聞いた時


会いたいと言う気持ちと共に
会おうとしてくれるかどうか分からなくて不安になった。


なんて考えてたら


て｢ってか、Aはなんで岡崎に帰ってきたん？｣

り｢あー。なんかお父さんが事故にあったとかで…仕事終わったあとに連絡あって、昨日の夜に帰ってきたらしい。｣


おじさんが事故にあっただと！？

おじさんは大丈夫なのか…

て｢そりゃあ心配で帰ってくるよな…。親父さんは大丈夫なの？｣
り｢何とか足の骨折で済んだみたいだけど…なかなか目が覚めなくてかなり心配したと思う。｣
て｢だろうな…いや、しかしなんもなくてよかった。｣

そっか…よかった

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