84話 ページ44
ガラッッッ
大きな音を立てドアが勢いよく開く
ビックリして顔を上げるといつしか見たことのある
ジロちゃんの変身された姿が現れた
その瞳は心配そうに私を見ていた
私は驚きを隠せず 呆然とし
自分が泣いていたことを忘れてしまっていた
ジロ「…主。泣いていたのか…?」
そう言ってそっと私の方に手を伸ばす
その細く長い指先を私の頬から目の方にゆっくりとなぞらせた
そのことはあまりにも突然で
思わず片目を閉じ
ただ呆然とジロちゃんを見つめていた
貴『(どうして、貴方が泣きそうなの?)』
自分が今どうして泣いているのかも忘れ
そっと私も腕を伸ばした
ぎゅっと抱きしめたその体はとっても暖かくって
だけど、その大きいようで小さくなってしまった背中
そんな背中にしてしまったのは私
そう思うととても悲しくて申し訳なくてジロちゃんをもう一度ぎゅっと抱きしめた
ジロ「…主。」
ジロちゃんもこちらに答えるようにぎゅっと優しく私を抱きしめた
ドクドクと心臓の音が重なる
寂しくて泣いていたのに変な感じだ
いつの間にかスリスリと私の顔にジロちゃんは顔を押しつけている
その顔はさっきの悲しい顔では無かった
貴『…(よかった)』
ロンガ「…」
__________
ジロ「…どうして泣いてた?
わしに話してくれないだろうか」
私達はしばらく抱きしめあったあと
ジロちゃんは私を離れ椅子に座った
心配そうに私を見る
話そうか
いや、話すまい
話してどうなるというのだろう
私は考える
それに寂しさはどこかへ消え去ってしまった
残るはただ恐怖だけ
貴『…ニコ 大丈夫だよ。
もうどっかに行っちゃった』
笑いかけてジロちゃんに話す
一瞬悲しそうな顔をして
「そうか」とつぶやき下を向いた
ロンガ「…」
貴『…心配かけてごめんね
私、ちょっと疲れちゃったしもう… ロンガ「おい。」え?』
驚き声の方に向くと
そこには怖い顔をしたロンガさんが立っていた
…一瞬怯んでしまうほどに
貴『…なん…ですか?』
声が震える
あの目は あの目は
あの時の
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なこむペッパー(プロフ) - Ryoさん» 遅くていつもすみません!!見てくださってありがとうございます!頑張ります!! (2018年7月7日 23時) (レス) id: e3a404bae9 (このIDを非表示/違反報告)
Ryo(プロフ) - 更新頑張ってくださいな(`・ω・)b (2018年7月2日 20時) (レス) id: b823da6549 (このIDを非表示/違反報告)
なこむペッパー(プロフ) - まありなさん» ありがとうございます!!早速やってみました!…出来てますかね?わざわざ教えてくださって本当にありがとうございました!ノロノロ更新ですが、楽しんでいただけると嬉しいです!! (2018年6月30日 16時) (レス) id: e3a404bae9 (このIDを非表示/違反報告)
まありな(プロフ) - URLは各話の文章の上に出てくる地球の様なマークを押したら今までに作った作品(関連付けされている物のみ)が出てくると思うので、その横のこの作品を挿入という所を押してもらったら貼れると思います。 (2018年6月23日 20時) (レス) id: 69e2d78fba (このIDを非表示/違反報告)
なこむペッパー(プロフ) - 大槻涼於さん» えぇ…?!?!?!オホシサマ…。本当にありがとうございます!!更新早く出来るように頑張ります!いつも気長に待って下さってありがとうございます!! (2018年6月13日 19時) (レス) id: e3a404bae9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なこむペッパー | 作成日時:2018年5月6日 13時