家に帰ろうと思ったら拉致されました 続【オリジナル】

80話 ページ40

＿＿＿＿ないで


？？何…？


＿＿＿なないで


何か聞こえるが


モヤがかかっているようにハッキリとは分からない


貴『…(ここは)』


どこを見渡しても真っ白というか黄色がかっているというか


何も無い


本当に何も無い


ただ広い広い空間だけがずっと続いている


貴『…おーい』


試しに大声で叫んでみた


こだますることなく音は流れる


貴『(これは夢だ)』


直感的にそう感じる


だが、夢だとわかっても何も起きない


起こせない


…



＿＿＿＿ぁえるよ


え？



貴『…もうすぐ？』


・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..｡o○☼*ﾟ


貴『…ん…』


ミア「…！！良かった。」


明るい光が私の目に飛び込んでくる


目が空いたらしい


私はそのまだ光になれていないこの目を


パチパチさせ 焦点を合わせる


ジロ「…ﾊﾟｧｧｧ 主！！」


目が慣れてくると真っ先にジロちゃんの顔が


そして横を見渡すとそこにはミアさんが


ミア「…よかったわ。どこか痛いところはない？」


心配そうに私を見る


…痛い？


私は自分の体を見る


…指を動かしてみる



貴『…いえ、大丈夫です』


ぎこちなく笑いミアさんを見る


怜奈「よかった…


怪我はそんなに無かったよ！」


ミアさんの後ろから可愛らしい声が


…怜奈もいたのか



よくよく見ると怜奈の隣に秋人 ダイゴとお揃いだ



ロンガ「…もう。いいのか？」


逆方向を見ると見慣れた顔が


貴『…はい ﾆｺ


ご心配おかけしました』


とりあえずお礼をいい


ジロちゃんが擦り寄ってきたので撫でてやる


すると気持ちよさそうに目を細めた




ミア「…こんな状況で申し訳ないのだけど


……何か覚えていることはある？」


探るように私を見る


…覚えているってなんだろう？


貴『あ、そういえばあの少女二人はどうなったんですか？』


そうだ。私はあの場で



＿＿＿＿＿ｫｫ



＿＿＿＿ｧ＿＿＿＿＿ぁｧ


貴『…うっ……』



頭が痛い


…何故か思い出そうとすると



頭の中が…熱い。痛い……！！



私はその痛みに耐えられず両手で頭を抑える


ミア「…大丈夫？」


ﾎﾟﾝｯ


頭にミアさんの手が置かれる


…


スーッと痛みが引いていく


貴『…すごいですね。』


率直に思った


…魔法だろうか？


ミア「…本当に何も覚えてないのね」


悲しそうに



だけど



どこかほっとしているようだった

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