家に帰ろうと思ったら拉致されました 続【オリジナル】

75話 （流血注意） ページ33

(流血注意)





次の瞬間地面から”何か”が



這 い 上 が っ て き た



？「ｸﾞｧｧ」 ？「ｳ､ｳｫｫ」



貴『ひっ！』


次から次へとヒトであったのであろう”何か”が


どんどん私達に近づく


そう。


地面から這い上がってきたのは


リル「…さぁ！！行くのよ！


. ｼﾓﾍﾞ
私の”下僕たち”」


？「ｩｸﾞｫｵ」


ダイゴ「…ゾンビ」


ヒトの着ぐるみをきた


その”ヒトでない何か”


人というには慶応しがたい


身体から発せられるひどい臭い



ぼとりぼとりと歩くたびに何かが落ちる


貴『…ｳｪ』


混み上がる吐き気


恐怖



目がないはずなのに


見えていないはずなのに


私達を捉え歩いてくる


リセト「…」ｼｭｯﾝ


ﾄﾞｽｯ


ダイゴ「くそっ」


ｻﾞｼｬｯ


秋人「…」


ジロ「主…」


心配そうに私を見る


私はその視線に気づかないほどに


……



…


目の前に広がる赤い赤いもの


周りからは鉄の臭い


目の前に広がる景色は


あまりに現実味がなくて


倒れていくヒト


ヒトではない


……わかってる


わかってるけど


…戦わないと死ぬ


倒れる”ヒト”


なのに


立ち上がらないはずなのに



？「ｳ､ｳｫｫ」 ？「ｸﾞｧｧ」


何度でも立ち上がる


悲痛の表情で切るダイゴ


苦しい顔で射抜くリセトさん


まだ、



まだ、


受け入れることは難しくって


ゾンビ「ｳｶﾞｧ…」ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ


貴『…っひ！』


一人のゾンビが私に近づいてくる


ジロ「ｶﾞｩ！」


ﾋﾞｼｬｯ


ジロちゃんがゾンビの頭を食いちぎる


ﾍﾞﾀﾘ


貴『…』


私の顔についたその”何か”


ｽﾘｯ


手で それ を触った


一瞬で固まった


ザラザラとしている


貴『あ、…』


気が 遠く に


？「…俺たちは生きなければいけない」


なに？


？？「…大丈夫」


大丈夫？


こんなに血が


ロンガ「…ちっ！」ｽﾞｼｬｯ


ロンガさんがゾンビを切り倒して行く


…はずなのに


ゾンビはいくらでも


下から


下から


這い出てくる




構えた手はもう下ろしてしまった


リル「ｷｬﾊﾊﾊﾊｯ」 メケ「…」





目も敵から逸らしてしまった




メケ「…」


秋人「…！」


メケ「…弱いやつは死んで」


目の前には


大きな青い瞳

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