家に帰ろうと思ったら拉致されました 続【オリジナル】

72話 ページ30

ミアさんがくるりと私の方に向く


ミア「…貴方は今とても危険よ


絶対に捕まってはダメ


怪我してもダメ


……死んでもダメ」


分かった？


優しく 切なく ミアさんが笑う


私はこくりと頷き


ギュッとロンガさんの服を握った


ロンガ「…」


ミア「…それではこちらは任せる


私は総本部に向かう


ダヴェルが帰ってくるまで堪えて」


ダイゴ 秋人 リセト 「「「はいっっっ！！」」」


そういうなり瞬間移動でミアさんは行ってしまった


……


辺りが 騒がしくなってきた


……金属のような音がする気がする


そんな中でダイゴがつぶやく


ダイゴ「…怜奈は…」


……怜奈はいない。


けど、任務だと私は聞いた


秋人「…大丈夫。


あいつなら上手くやってるさ」


……私もそう思う


同意の意を込めてダイゴに向かって頷く


…気づいたのかは分からないが表情が優しくなった


気がする


……絶対死んでなんかやらない


・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..｡o○☼*ﾟ


じっと私たちはことが起こるのを待った


…起こらないことを願いながら



そんな願いは儚く散ってしまったが



？「きゃはっ！


みーつけた」


ｿﾞｸｯ


甲高くどこか恐ろしさを感じる声


私の そ ば で


貴『(待って、どこから？)』


ロンガさんが構える


…どうやら聞こえたのは私だけではないらしい



他のみんなも構え緊張が伝わってくる


…何が起こるの？


持っている剣をギュッと握り直す


背中には冷たい汗が流れる


目が一点しか見れなくなり


顔が上手く動かない


今…後ろに…………？



ｼｭｯﾝ




ｷﾞｨｨｨｨﾝ


一瞬だった


私が振り返ろうとしたときに


首元に冷たい”何か”が通ろうとし


その冷たい”何か”をロンガさんが


双剣の片方で受け止める



……………今 死ぬとこだったのか…？




…………今もう少し遅かったら？



サーっと頭が冷える



私はその場に立ちすくんでしまった



？「…あれ？」


姿が現れる


私は目を見開いた



秋人「…」


リセト「…女の子……？」


そこに立っていたのは


赤い学ランのようなブレザーというのだろうか


ボタンが6個くらいついた長袖に


赤く裾がふわりと広がっているスカート


髪は腰ぐらいまでの三つ編みだ


なんとも古風な服で


明治初め頃の制服を思い出す


髪も長く美しくひるがしている


1番特徴的なのは目だ


大きな水色の瞳


そして赤いアイシャドウ


貴『…(怖い)』

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