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第拾話 ページ14

藤の花が咲き誇る。
強い風が吹き匂いが鼻をそよぐ。
それと同時に長い髪が風下に流れる。
眼前では2人の黒と白の一対となり得る子供が選抜の説明をしている。
周りを見渡す。
様々な人が居て、長い得物をそれぞれに所持している。

開始の火蓋が切られる。
山では強く風が吹き、聴覚での探知は難しくなっている。
目を閉じ、鬼殺隊志願者の、鬼の気配を探る。
…駄目だ。
調子が出ない。
とりあえずは散策して安全…な所はないにせよ比較的安全な場所を探す。

ガサガサッ
そちらを見る。
黒髪の私より少し上くらいの人間。
なんだ。
すぐさまその場を離れ、別の場所に移る。
なかなか鬼がいない。
罠。かな?
まぁそれでも構わない。
全て狩るだけだから
見下ろす樹を見て、少し考える。
脚を掛け木の上に登る。
足場は安定していないがこれで良いだろう。
奥へ奥へと気配を視ながら跳んでいく。
やはり気配がない…ん?
血の匂い。そちらへ駆けていく。
地面に降り立ち辺りを見渡す。
肉塊が散らばっている。
血の匂いに鼻がひくつく。
気配をもう一度丹念に視る。
左奥からなにかが高速で近付いてくる。
立ち止まり、手にのみ意識を向け来たる瞬間を待つ。

ガサガサッ
木から飛び出してきた鬼の腕を感覚で飲み切り落とす。
それを見て唖然とする。
子供の形を象った鬼。
姿だけ見れば10歳にも満たないだろう。
だが関係ない。
近付き横一文字に首を斬り落とす。

断末魔の叫びをあげ鬼は塵芥と果てる。
塵芥のなかの一欠片の硝子玉を拾い、月に透かす。
白色に近い。
白濁としている硝子玉を後ろに投げ、それと同時に斬り掛かる。
異形の鬼。見た目は猪のそれに近い。
頭に刺さった得物を後ろに下がると同時に抜き、1度体制を立てなおす。
木の上に上がり、先程見付けた琥珀色の果実を口にする。
甘くて微かな酸味を感じる。
木が揺れる。幹に頭突きを繰り返している。
まるで本物の猪の様だ。
得物を下に向け、頭を下にし枝を蹴り急降下し、首に突き刺す。
ピギィィーーーと甲高い断末魔をあげ塵芥となる。
連戦は未だキツイから他の鬼が近寄ってくる前に違う場所へ向かおう。
っとその前に散らばった肉塊のなかに浮かぶ布切れや得物を集めて纏める。
恐らくだが2〜3人分。
あの子供の象った鬼が倒したのだろうか…答えは否だ。あの鬼は恐らく囮。喰ったのは2人でもトドメをさした鬼は別にいる。
あの鬼からは人間の血の匂いは薄かった。
拾った得物の1つを南南西の方向へと投げる。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:アニメ
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とある堕天使(プロフ) - 花猫さん» さんくす (2020年8月18日 2時) (レス) id: a3cbec4d52 (このIDを非表示/違反報告)
花猫(プロフ) - いいね! (2020年8月17日 22時) (レス) id: cf66358d19 (このIDを非表示/違反報告)
とある堕天使(プロフ) - ほねさん» さんくす (2020年8月17日 20時) (レス) id: a3cbec4d52 (このIDを非表示/違反報告)
ほね - すげぃです (2020年8月17日 19時) (レス) id: 0dbf8d94d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とある堕天使 | 作成日時:2020年8月17日 18時

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