・《 sh side 》 ページ19
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家に帰ればAの部屋が目に入る。ドアノブの花がなくなっていた。まさか貰ってくれた？だけど連絡もないし、捨てられているよな。宛先もなく、送り主もない、まさに不審物だ。
そんなある日の夜、マンションのエレベーターの前でまた偶然Aに遭遇した。あの日以来だ。「迷惑」 と言われたあの日以来。相変わらず俺と目を合わせないように後退りして「次ので行きます」とか言うの。 なんだよその他人行儀。ムカついて俺はAの腕を引いて無理矢理エレベーターに同乗させた。何を喋ることなく。Aの部屋の前で止まる。花を受け取ってくれたのかを確認したくて聞いた。Aは「やっぱり紫耀だったんだね」と言った。
…………素直に嬉しかった。
「彼女とうまくいってないの？」
チクリと胸が痛んだ。うまくいっていないと言えばそうなるかな。いつも頭ん中、お前のことばっかだからさ。どうしてくれんの。俺の話にすり替えられて動揺して「話逸らすなよ」なんて言った俺、カッコ悪。いいように言いくるめて次の約束を求めた。Aの気持ちなんて考える余裕がそのときの俺にはなかった。
＿＿＿＿
今日は彼女と映画を観に行くはずだった。
抜けられない仕事がどうしても入ってしまって止むを得ず断った。怒ることもなく「分かった」と言った彼女に少し違和感を感じていた。その日の夜、なぜか俺はAに連絡をしていた。あの話の続きをする為に。珍しく既読がすぐ付いて思わず電話をした。出ないと思ったらすぐに出てくれて少し動揺した。平然を装いつつ、ペラペラと話を進める。乗り気じゃないものの、了承してくれたことが嬉しかった。
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こころ(プロフ) - もう泣いちゃいます…すれ違ってばっかりで苦しいです…主人公と紫耀くんがハッピーエンドになりますように。いつも素敵なお話ありがとうございます！Twitterの方でも毎日更新あるか通知いれてるのに見に行っちゃいます…大好きです！ (2021年2月24日 21時) (
レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年2月23日 14時
