イヌ科のネコと猫派 Another Story

最悪な夢 Itsuki ページ31

久しぶりに会って、希の身体中に付いた切り傷や怪我。






樹｢大丈夫なわけねぇよな…｣






希｢久しぶりに会えたのにこんな姿でごめん…｣







ごめん？誰に？






樹｢ごめんじゃねぇよ。次、ごめんって言ったらキスする。｣






希の顔に傷が残ったらどうしよ…






おでこに巻かれた包帯








希｢樹、私さ…樹に何かがあったら嫌だよ｣






え、お前、何を言う気？








希｢短い間だったけど、樹と恋人になれて良かった。







別れよ？お互いのためになるから｣








希の目を見つめても涙なんて出ていない









本気か…






樹｢希がそう願うなら、受け入れるけど…俺は未練タラタラでまた希のこと追うから。｣








別れたくない。







希｢もう、帰りな？｣






これ以上、希といると辛くなる。







そう思い、出て行くと我慢していた涙が溢れて…






もっと一緒に恋人らしいことしたかった。





希side





別れを告げると同時に悲しみが込み上げてきた。








涙目にならないよう頑張ったけど…






もう無理…







希｢…っ嫌だ…｣







別れたくなかった…






でも別れなきゃ…






-乃々華｢樹くんに危害が加わってもいいのぉ？｣-



思い出すな…




-乃々華｢こんな感じになるんだよ？｣-








…っ





希｢お願いだから…｣







別れないと樹が傷付くに決まってる。

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