じゅにあ日記。【4冊目】

中村海人 × バレンタイン ページ47

「...渡しづらい...」




佐倉A17歳、花咲高校2年B組12番...



好きな食べ物は肉、嫌いな食べ物はゴーヤ...



好きな人は...は...中村海人先輩




友「早く渡してきなって！」




「わかってるよ！でもさ...」




今日は1年の中で男共がそわそわする日、バレンタインデー



私は友チョコ大量と本命チョコ１個



渡す相手はもちろん海人先輩なんだけどね...









『中村せんぱーい！チョコです！』



海人「ごめーん！俺Aのしか受け取らないの！」



『海人〜友チョコほれ』




海人「友チョコでもむり〜Aのだけ！」



『あの...うみんちゅ先輩...あの...すきです！』




海人「ごめんなさい。チョコも気持ちも受け取れない、Aに夢中なの」








「あんなこと言うなんて...」



付き合ってもない、簡単に言えば仲良くしてもらってる先輩



数日前に「チョコあげますね」って言ったらすごい喜んで迎えた当日彼は全くチョコを受け取らないのだ




そんでもって私のしかいらないとか言いふらしてる




渡しづらいでしょ！？




友「絶対Aのこと好きだから大丈夫だって〜」




「それはない...ね」




友「いやある！だってAのチョコしか受け取らないって言ってるんだよ？しかもうみ先輩が可愛がってる女の後輩はあんただけだよ？」




「え、友は？」



友「私はうみ先輩より宮近先輩に可愛がってもらってるから♡」



「あ、彼氏ね」




友「あ、宮近先輩いた！渡してくるね！」





なーんて言ってどっかに走ってった友




私のカバンの中に残るのは海人先輩へのチョコだけ




『A〜中村先輩待ってるよ？』



『告白のチャンスじゃん！がんば！』




周りの友達から応援され渋々渡しに行くことに









・









海人先輩がちょうど1人のところを見つけた




この廊下を先に進んで外に出れば...




少しの緊張と期待を背負って歩き始めた




『...A先輩...』




途中海人先輩に振られた1年の後輩ちゃんとすれ違い呼び止められた




告白を見てしまったから気まづかったけど後輩ちゃんは一瞬で泣いて走り去って行く




「...大丈夫かな」









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