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事件5件目 ページ6

それからというもの
事件解決までは早かった
彼女自身ストーカー相手の予想はついていた
学生時代の元カレらしい
別れは彼女から告げたもので
納得がいかずこういう行為に至ったと
取り調べの時に言っていた

A「本当にありがとうございました」

「いえ、解決するのが早くて良かったです」

仕事でだが3日に一回は話していた
それがこれからはもしかしたら一回も無くなってしまう
そう思うと自分の行動は早かった

「あの」

A「はい?」

「一応のため、連絡先を渡しておきますね。また、似たようなことがあったらいち早く連絡してください」

それは建前で
彼女に自分の連絡先を教えたいがために過ぎなかった
そんなこともつゆ知らず彼女は連絡先が書かれた紙をポケットに入れるとペコリとお辞儀をした

「個人的に連絡してもらっても大丈夫です」

そう冗談気味に言った言葉は
彼女の顔を赤くした
男性慣れしていないのか
はたまたその意味の言葉を言われたことがないのか
また彼女の意外な一面を見れた事に喜びを感じた

A「あ、あのほんとにありがとうございましたっ」

そう早口で行ってしまった
大丈夫
彼女には一応脈があると自分で過剰に彼女のことを思ってしまう
ああいけない
これからまた仕事だと
浮ついた気持ちを抑えるために自分のディスクに向かった

ディスクについてイスに座った時
スマホが震えた気がして
スマホを取り出して画面を見る
震えた気がしただけだった

少し残念だとスマホを眺めていると
パッと画面が明るくなった

くろみや
【本当にありがとうございました!
お仕事頑張ってください】

ああ
そう言われたなら俄然頑張れますよ
そう自分の気持ちの中で返信した
浮つく気持ちは抑えられそうになかった

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作者名:微炭酸 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年8月19日 20時

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