事件2件目 ページ3
出勤時間はマサの方が早い
まあ30分の差なのだけど
刑事なだけあっていつもスーツであるマサは
ネクタイを結ぶのがちょっとだけ下手くそなのだ
神谷「……A」
「今日はうまい方だよ」
まだ下手くそだけどね
そう言いながらネクタイをキュッと結び直す
夜特有の活動をした次の日はちょっとネクタイ結びが上手くなってる
しなくても上手くなって欲しいものだ
「はい」
神谷「ありがとう」
神谷「じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい。気をつけてね」
神谷「Aも、気をつけて」
「ありがとう」
彼が刑事でいる以上
事件に巻き込まれたりという危険は充分にある
それが不安で仕方ない
神谷「怪我、すんなよ?」
行ってきますのチューというベタなやつ
キスを落として行ってしまった彼
私は怪我は付き物なのだが
やっぱり不安は襲ってくるもので
それをかき消す様に仕事に行く準備に向かった
職場に着くと仕込みという名の地獄がやってくる
接客は偶にしかしないがその偶にが今日やってきた
お客様がいる時は接客
いない時は仕込みと切り替えを早くしないといけないため忙しくなる
「いらっしゃいませ」
このお店はマンションの近くだからかマンションの住人が結構やってくる
この人は確か医者だった気がする
結構お店に来てくれる常連さん
??「すいません。オススメってありますか?」
「オススメは、フルーツタルトとミルフィーユ、季節外れですがモンブランなどがオススメですよ」
??「じゃあそれを1個ずつ」
「ありがとうございます。少々お待ちくださいね」
ケーキを箱に入れる
めちゃくちゃ視線を感じるんだが
「ケーキ、お好きなんですか?」
??「ええ、まあ」
「ふふ」
緊張してるのが伺える
すこし可愛いなぁなんて
いい歳した男の人を可愛いなんて失礼か
会計も終わり中身の入ったケーキの箱を渡す
??「あの」
「はい?」
藤井「僕、藤井って言います。あと」
藤井「また来ます」
「いつでもお待ちしてます」
藤井さん藤井さん藤井さん
よし覚えた
そんなほのぼのした感じで今日の仕事は無事に終わった
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