夜空に溶ける～あなたの番です～ (ページ11)

今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:62,414 hit

事件10件目ページ11

夜
お風呂上がりにスマホが明るくなったのを確認する
濡れた髪をタオルでクシャクシャと水気を切りながらスマホに歩み寄る

神谷
【お疲れ様です。早く解決できて良かったです。お互い仕事頑張りましょう】

神谷さんから返信が来た
それが理解できると濡れた髪なんかどうでも良くなって
私はスマホに夢中になった

やっぱりあの時私の事見ててくれてあの人だってなったのかな
そうだったら良いななんて思って
いやでもこの年だし仕事してるのが当たり前だからそう送ったのかな
いやでもなんて喜んだり落ち込んだりして
百面相に近いくらいコロコロ表情が変わっていた
友達が見たら爆笑されると思う

【神谷さんが担当で良かったです！
そうですね！お互い頑張りましょう】

おかしい所無いよねって10回見直したりなんかして
良いよね送っちゃえって送信する
スマホを大切に置いて気がついた髪をドライヤーで乾かすべく洗面所に光の速さで向かっていった

割と肩まである髪を乾かすのにも時間がかかるが
今日はいつもより乾かす時間が2倍くらいあったような気がして
あ～早く乾け～！なんて思いながら乾くのを待った

「よし！」

これから誰かと会う約束もないのにしっかり髪を梳かしてスマホのあるリビングに急いだ

神谷
【もしよろしければ、明日のお昼過ぎにでもお茶しませんか】

思わず二度見してしまう
いや三度見でも足りないくらい
明日のお昼過ぎは...っと予定を確認して
明日は仕事がシフト休みで良かった
そう思いながら震える手で返信をした

【私で良いなら喜んで！どこかで待ち合わせしますか？】

明日私は神谷さんとお茶する
ポワポワと想像するとあの表情が浮かんでくる
思わず顔に熱が集まって姿勢が良くなる

「やばいやばい！何考えてんだ私！」

顔の熱を冷ますためパタパタと手で仰ぐ
私が楽しみでいるように
神谷さんも楽しみにしてたらいいな
なんて