第39話─生け捕り─ ページ40
血が流れてもゆらりと近づき、面白くなってきた。死が私を手招いている。死ねる。これで。
無意識に口角はちぎれるほど上がっている。
男は完全に怯んで、銃をカタカタと震わせて、冷や汗をかいている。
自分は瞬時に銃を抜いて、男の銃を撃った。すると、銃は弾き飛ばされ男は手を押さえて痛みに唸ってる。男の顔面を蹴り飛ばす。
口元が切れて、蹴り飛ばした方向に転がってる。そして、私は男の腹に足で踏み付ける。
「どう?死ぬには絶好にいいだろ?虐めてた奴に殺されるんだよ??こんな人生凄く羨ましいほどのシナリオだよ!!私の能力にね、因果応報って云うのあるんだけど、まさか、神様から因果応報を受けるなんてね!!!!?!?」
強く踏めば、
佐藤「ウッ!?」
「でもいいよ、これで死ねるね、あの世に逝けるよ〜?あぁ、羨ましいなぁ、」
そして、カチャリと金属音とともに銃を撃たれてない方の手で構える。そして、引き金に指をかける。
「僕の手で殺されるのさ、君は、良かったね、お前のような屑は・・・・・・死ね」
そして、発泡した。それだけじゃ足りない。何発も撃った。
「死ね、死ね、死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねえええええええええ!!!!!!」
そして、ハッと冷静になった時。生きて連れてこいという指示を思い出した。男は、泡を吹いて気絶してる。だが、血が辺りに飛び散ってない。自分にも。男自身から血が飛んでない。
銃が目の前で停まっていた。まるで、"重力"が止まったように。
「1回冷静になれ」
そして、自分の手に持ってる銃を取り上げられた。私は、男から数歩下がった。
手が痛い。手を見た時。力強く握っていたから、爪が喰いこんでた。
中也「こっちは良い、男を連れてけ」
その途端、後ろから部下が来て男を担いで行った。腕が今になってすごく痛い。泣くほど痛い。頭も痛い。血がどんどん流れていく。だけど、透明な何かも血と一緒に頬を流れて落ちた。
中也「帰るぞ、救護班を呼ばないとな」
とりあえず、車に戻ったら、止血という事で救護班に処置をされた。だけど、今は触れてほしくない。だから、救護班の腕を払った。その途端、僕を見て怯えていた。
なんで皆怯えるの?怖いの?僕が。
男を殺せなかった。殺したかったのに。殺せなかった。
それだけが頭の中をぐるぐると駆け巡った。
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うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/
作成日時:2021年8月14日 0時