Episode4 ページ4
ようやくマッサージから解放され、楽屋を出る。
すると彼は、さっきまでの悪態が嘘のようにスタッフさんたちに丁寧に挨拶をしながら歩く。
(こいつ、内弁慶か…)
いざ移動車に乗り込むと、その態度はまた180度変わった。
「途中でコンビニ寄って」
車に乗り込むなり、後部座席のシートを倒して寝転ぶような体勢になり、スマホをいじりながら私の顔も見ずにそう告げる。
「･･･はい」
何とかそれだけ返事をすると彼に聞こえないように小さくため息をついて、私は車を発進させた。
コンビニの前に車を停めると、彼は礼も言わずスマホと財布だけを手に車を降りる。
仕方なく私はそのまま運転席で彼の戻りを待つことにした。
「遅い…」
コンビニに入ってからゆうに３０分は経っているはずなのに、一向に戻ってくる気配がない。
「何を買ったらこんなに遅くなるのよ…」
イライラしてきた私は、ハンドルを指の爪でカチカチと打ち付けながらため息をついた。
しばらくしてようやく戻ってきた彼は、悪びれる風でもなくもちろん謝罪の言葉もない。
「ちょっと何をしてたの？時間かかりすぎじゃない？」
「あ？途中友達から電話かかってきたから話してた」
「電話、ね…。だったら車に戻ってから話せばいいじゃない」
「やだよ。あんた盗み聞きするつもりだろ」
「しないわよ。そんな趣味ないし。その間待たされるこっちの身にもなってよね」
「あんたってホントいちいち文句言うのな」
呆れたようなその言い方に、怒りを通り越してめまいがしそうになる。
「すみませんね口うるさいマネージャーで」
吐き捨てるようにそう言うと、私は乱暴にアクセルを踏んだ。
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さや(プロフ) - chihiropooh1123さん» コメントありがとうございます！嬉しいです！ 頑張って続き書きます！！ (2018年6月11日 0時) (
レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
chihiropooh1123(プロフ) - 凄く楽しませて貰ってます。次回話楽しみにしてます。 (2018年6月10日 15時) (レス) id: 016550d6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2018年6月2日 2時
