Episode21 【SHO side】 ページ21
「まったく油断も隙もないんだから！」
「ごめんって。大丈夫、もう絶対口滑らせないから」
「Aさん！ちょっといいっすか？」
離れたところから彼女を呼ぶ声がして、俺たちは会話を中断した。
「どうしたの？岸くん」
「ちょっと打ち合わせしたいことがあって…今いいっすか？」
岸くんが近づいてきてそう言った。
「うん、もちろん。じゃあ…ちょっと場所変える？」
「そうっすね」
そう言うと２人は連れ立って楽屋を出て行った。
(何だよ。打ち合わせならここですればいいのに)
閉じられたドアを見ながらそんなことを考えていると、「紫耀、さっきからずっと目でAさんのこと追ってんで」と廉にからかわれた。
「そんなんじゃねぇよ」
振りほどくようにして俺は楽屋の隅にスーツケースを置き、中央のテーブルについた。
「ほんまか？俺の目をごまかそうったって、そうはいかへんで。紫耀、Aさんに惚れてるやろ」
「は？！変なこと言うのやめろよ」
慌てて回りを見渡すが、他のメンバーやスタッフさんには聞かれていないらしい。安心して一つ小さく息を吐く。
「俺が何年お前と一緒におると思ってんねん。顔見ればすぐ分かるで」
「マジでそんなんじゃないって」
平静を装っているつもりだが、どうしても落ち着きがなくなってしまう。
「あ、でも難しいかもしれへんな」
「何が？」
「Aさんのことや。最近、ますます岸くんと仲ええやん？」
「マジで？」
「おう。まぁ一応、彼リーダーやし、色々打ち合わせもあるんやろうけど、聞くところによると仕事以外のことでもずっと連絡取り合ってるらしいで」
(確かにAさん、昨夜もちょこちょこスマホいじってたな…)
そんなことを考えていると、廉は俺の肩をポンと叩き「強敵やな」と笑ってみせた。
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さや(プロフ) - chihiropooh1123さん» コメントありがとうございます！嬉しいです！ 頑張って続き書きます！！ (2018年6月11日 0時) (
レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
chihiropooh1123(プロフ) - 凄く楽しませて貰ってます。次回話楽しみにしてます。 (2018年6月10日 15時) (レス) id: 016550d6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2018年6月2日 2時
